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蝶ヶ岳 マイナス21℃の徳沢から
2014/ 1/ 3〜5
Team Hidaka Vol.5)

穂高の峰々


 1月 5日(日) 3日目  


未明 徳沢園

 自炊室で朝食の準備中、管理人さんが入ってきてこともなげに「今朝はマイナス21℃になってますね。」と言う。ここが-21℃なら蝶ヶ岳の頂上はいかほどに・・・。今回、当初テント泊だった。徳沢でマイナス30℃になったというテント泊者の過去の記録を見て、ちょっとたまらんということで小屋泊に変更したが、これほど快適なことはない。


常念岳

 しかし、いつかはその厳寒の外に出て帰路に就かなくてはならない。徳沢園の玄関には暖房器具が置かれていて、登山靴やスパッツは乾燥している。身支度を整えて雪道を踏み出すと、雪がキュッキュッキュッと鳴く。ヘッドランプが照らし出す道は明確だ。徳沢園で宿泊し冬の上高地を楽しもうとする人は、全体の7〜8割?、もっと多いかもしれない。


明神岳

 暁光を得ないうちは、ただひたすらに歩くだけだが、いったん朝焼けに染まる明神岳が姿を見せると、展望が利くところでたびたび脚を停めることになる。この光景を見るだけでも十分!

 


梓川

 無風だからいいようなものの、手が冷たい。カメラをインナーグローブ(参考)で操作する短い時間でも手が冷たくなって、その後温まるまでに時間を要する。ザックを大きなものにした時にミトンのアウターグローブの詰め替えを忘れてしまった。顔はフェイスマスクで覆った。メリノウール製の薄いマスクではあるものの暖かさと肌触りは心地よい。


ジャンダルム 上高地から

 明神でほんの一休止する。1時間歩いて中間着とした薄いフリースを脱ぐ。フリースを脱ぐと上は真夏のスタイルに薄いメリノウールのTシャツを1枚足しただけで、あとはゴアの薄いアウターを重ねる。休みの時間は長く取らないので薄着でちょうどよい。


焼岳

 上高地に出ると正面に焼岳。後ろを振り返ると神々しいほどの穂高の峰々。これが昨日だったらとは言うまい。ほどほどの展望を見せてくれた蝶ヶ岳、それに何よりも頂上まで行くことを許してくれた天候をありがたいと思わなければならない。去り難い気持ちもありながら、温泉にゆっくりと浸かりたい相反な気持ち。タクシーの運転手さんに釜トンネル到着予定時刻を伝えて先を急ぐ。


大正池から

 山行のプランを練っているときに、下山後の温泉を、道路状況が許せば白骨温泉を想定していた。徳沢園の管理人さんにも尋ねてみたら「泡の湯」の名前も出てくる。と言うことで、無事釜トンネルに着いて運転手さんに迎えられて沢渡まで行って、白骨温泉に車を進める。温泉街からまだ先の雪がたっぷり残った山道を上がって行くと硫黄臭がする。山に温泉に。こんな贅沢が許されていいのだろうか。


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