[HOME][フクジュソウの全記録]

                 新緑薫るフクジュソウ群落地 大ドッケ
                          2008/ 4/28
 


  4日前、滝子山を6時間歩いたばかりだが、花後の大ドッケのフクジュソウ群落地の様子を見てみたく、七跳山を越えて東日原に抜けるコースを計画した。午前3時、目覚ましで目を覚ますが体が起きず、急きょ大ドッケまで登って往復することに変更し、秩父に向かった。フクジュソウの季節が終わった登山口にはもう人の気配はなく、崩壊地に付けられたしっかりとした踏み跡も、次の崩壊で消えかかっている。静かな山歩きが楽しめそうだ。


フクジュソウ群落地

 いつもの山道、沢筋にこれといった目だった花の植生はなく、ミツバツツジが数本あっただけである。大手を振って生えているのはハシリドコロだけ。アズマイチゲは標高を上げるしたがいたくさん姿を見せるものの、花を咲かせるほどの大きさには育っていない。日光の当たり方が少ないせいだろうか。フクジュソウ群落地の下部にヤマエンゴサクが咲いている。
 ところでフクジュソウはといえば、ほんの少しの花びらを付けたもの以外は、種をもって葉を十分に広げている。緑のじゅうたんの中にうぐいす色のアマドコロが点在している。 


フクジュソウとハシリドコロ

「大ドッケ」のフクジュソウを愛でながら、大ドッケには一度も行ったことがないので、フクジュソウ群落地の左側から稜線に向かっておおよそ北北東の斜面を登ってみる。斜面は落ち葉で覆われているが、わずかに踏み跡が確認できる。笹薮掻き分けながら詰めていくとぴょこっと稜線に出た。フクジュソウの沢でヒラヒラしていた赤テープを立ち木に巻いて大ドッケに向かうが、2mも行かないうちに木に赤いビニールテープが巻かれていて、下降点を示しているようだ。


フクジュソウの沢への下降点(大ドッケから登ってきて左手にある)

 大ドッケに向かう稜線の道は笹薮でびっしりと覆われているものの結構踏まれていて、コイカクシュサツナイ沢の上二股から夏尾根への取り付きのクマザサの藪よりはましかなと思われる。ただ、どこまでも笹薮で、それにダニはしっかり飛びついてくるので、下山後の確認を怠るわけにはいかない。大ドッケの標高は1315m、どのような展望が待っているかと歩くと、GPSが1315m地点への到着を知らせてくれる。近くに標柱があり、「大平山へ約50分」などと書かれた標識が木に打ち付けられている。展望はなく、雰囲気もまったく良くないので、元の道を素直に戻る。


大ドッケにある標識


ヤマエンゴサク


[HOME][フクジュソウの全記録]