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仙元尾根から酉谷山避難小屋へ
2010/ 4/1〜2

 フクジュソウ群落地探訪のすべての記録はこちらにあります。 


 4月1日(木) 1日目 

 2日目の天気予報は高い降水確率を示していたが、奥多摩の稜線にはもう春が訪れ、仙元尾根にはシュンラン、カタクリやアズマイチゲが咲いているだろうと目論んで計画を立てた。その実、稜線にはまだ雪が深く積もっており、一輪の花も見ることができなかった。酉谷山避難小屋から大平山を経て大ドッケに至る間中は大雨にたたられ、ずぶ濡れとなって浦山大日堂に下りた。ただ、大ドッケのフクジュソウがいまだ健在であったのが慰めであった。・・・、というのが今回のフクジュソウ群落地探訪の結果でありました。

 

 前回同様、仙元尾根を登る。植林地を抜けてもシュンランはおろか、アズマイチゲやカタクリが生えているような気配はまったくない。そのうち登山道は雪で覆われるようになり、春を感じるどころか冬真っ盛りの様相を呈してきた。3月の大嵐によって倒れ登山道を塞ぐこととなったと思われる木を2本切って除けたときには心臓がうなりを上げて、しばらく収まることがなかった。仙元峠から天目山(三ツドッケ)方面に付けられた足跡はないが、巻き道に交わると大勢の新しい足跡がある。この足跡に追い着くと山岳部の学生の集団で、横スズ尾根を下るという。

 一杯水避難小屋で遅い昼食を摂り、長沢背稜を進む。ここでも登山道を塞いでいた倒木をがあったので、根元を切断したところ、あろうことか木がねじれて倒れ、大事なOSPREYのザックを直撃する。災難はいつ身に降りかかるのかは分からないが、折れ曲がって登山道を塞いでいた木を除去できたので我慢、我慢・・・。
 一杯水避難小屋から先の登山道は、ワカンで歩いた古い足跡が2人分あるだけで、先に進むほど雪の量が多くなる。はなはだしいところは登山道が完全に山の斜度に従って氷化した雪が覆っている。靴で一つ一つ足場を作って進むので、時間を要する。このようなことを繰り返すうちにスタミナは激減する。まだ坊主山を巻いているところだ。

 どうにか酉谷山避難小屋が見えてくる。気になるのは雲取山からの足跡・・・、ない。もう一つは小川谷林道から上がってくる足跡・・・、ない。どうやら今晩は酉谷山の別荘を一人占めだ。水場の水は豪快に流れている。まず、湯たんぽのお湯を沸かしシュラフに入れる。ビールを飲んで、ワインを飲んで、野菜いっぱいのスープで夕食は終わる。日もとっぷり暮れて八王子方面の夜景を堪能する。風がうるさいが、じきに夢の中の人となる。(注)一杯水の水場では、水は流れていませんでした。


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