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大豪雪のあとの大ドッケ フクジュソウ (2013)
2014/ 3/18


大ドッケのフクジュソウ


 3月 18日 (火) 

 いつもなら花咲く季節なのに、それどころかどこもかしこも通行止めとなっていて、山に入ることができない。そんな状況も徐々に改善されてきたので、大ドッケはどうなっているのだろうかと行ってみることにした。例の沢の両斜面の積雪は雪崩れてしまっており、沢はデブリで埋め尽くされているだろう


大ドッケのフクジュソウ群落地の状況 (群落地下部で)

 そんなことから、峠ノ尾根を伝って稜線から下降しようかなとも考えたが、(本物の)大ドッケの稜線は当然のことながら踏み跡もないだろうし、潜るだろうし、日帰りも難渋するだろうから、ワカンを持っていつもの沢に入ることとした。沢がだめな時は右岸の高みを伝って行こうと・・・。


大ドッケのフクジュソウ群落地の状況 (群落地上部で)

 集落でご婦人と立ち話する。ご自宅にはフクジュソウが1輪花開いている。これはいける(咲いている)かなとひそかに思う。ただし、例年はもっと多く何株も咲いているのにたった1輪だけとは・・・。ご婦人は、「(2日前の)日曜日に登った人は、すごい雪だったと言っていましたよ。」とのことだったが、その人たちがフクジュソウを見たかどうかについては聞き忘れてしまった。


大ドッケにも春の兆しが

 駐車場には、県外ナンバーの車が一台停まっている。細い山道に入ると先行者の足跡が一人分ある。なぜそれが分かるのか?山道に雪がたっぷり残っているからだった。集落でこの積雪量なら沢はどのようなことになっているのか。ある程度の想像はつく。しかし、実際の積雪量を見るまでは実感が湧かなかった。


独り立ち

 植林帯を黙々と歩いて細久保集落の下部に出ると、ピッケルを持った男性が下りてくる。しっかりした身支度で、ベテランさんのようである。「どうされましたか。」と尋ねる。「この先の廃屋も、2つの作業小屋も雪で倒壊しています。鹿が2頭死んでいました。一頭は喰われて骨だらけになっていました。鹿除けのネットから入って崩壊斜面を過ぎ、その先の岩場の急斜面の足場が悪く、そこで引き返してきました。週末に山仲間を案内しようと下見に来たのですが、危ないので計画を中止することにしました。」とのことだった。


光を求めて

 最後の鹿除けネットを通過する。本筋の沢に入るととてつもない量のデブリで覆われている。登るにつれてデブリは深くなる。
大木がデブリを支えていて、幹に陽が当たるところは融雪し深くえぐられている。その深さは5mほどだったり、もっと深かったりする。日曜日に入ったと思われる足跡は3人分ある。つぼ足なので時々踏み抜いているが、その人の股まですっぽり落ち込んでいる痕跡が面白い。


寄り添いながら

 ほとんど休みことなく標高を上げる。もうそろそろフクジュソウの群落地についているはずなのに、そのような感じをさせる風景に行き当たらない。相変わらずデブリは深く、右岸の尾根が低く感じる。日曜日の足跡は谷筋にそって右に傾きながら登って行っている。稜線が近くなっている。おかしいなと立ち止まって木々をよく観察すると、いつものあの木、あの大木が左手下方にある。ということは、日曜日に登った人は大ドッケのフクジュソウ群落地の場所を特定できずに下山していることになる。


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