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上段歩道〜四間小屋尾根〜ウトウノ頭
酉谷山避難小屋に泊まってヨコスズ尾根下山


2010/11/15〜16


オヤマリンドウ


 11月15日(1日目) 

「今、奥多摩・東日原からの山が面白い」というマイブームの続きで、上段歩道を歩いてみることにした。東日原の駐車場に車を停めて日原鍾乳洞の先に向かう。この日狩猟が解禁になったとのことで、ハンターから「気を付けて下さい。」と注意される。賀郎橋の手前のモノレールの軌道始点が登り口となる。この上段歩道は踏み後程度のところと思っていたが、しっかりした山道がどこまでも続いていた。

 モノレールの始点からの道は人形山東尾根に沿って付けられている。道は程なくして下段歩道に行き当たるが、そこには木が横に渡されていてその先の通行を妨げている。上段歩道への道はカギ型に左に曲がって尾根を引き続き登っていくことになる。標高で100mほど登ると道は尾根をそのまま登るものと上段歩道に分けるモノレールに沿った水平道に分かれるので、モノレールの軌道に沿って歩く。


咲き残りの花

 急峻な斜面を右に見ながらしばらく歩くと、朽ちたトタンが散乱しているところがあり、ここが「仮小屋」跡である。ここから金袋山へと登る道が分かれるが、そのまま篶坂ノ丸東尾根を目指してまっすぐ進む。登り口から気持ちのいい自然林が続いていたが、植林も混じるようになる。

 水平道を歩いていると、エンジン音が聞こえてくる。ちょうどお昼に少し前の時間である。作業員数人が乗ったモノレールが向かって来る。その先に進むと、小川谷に向かって崩落したか所があり、その土留めの作業をしている工事現場があった。小型ブルトーザなども搬入されていて大掛かりな工事が行われている。


上段歩道は落ち葉のじゅうたん

 材木尾根を越え四間小屋尾根への道を進む。深山幽谷とはここのことを言うのだろうか。小川谷やタワ尾根とはまた趣のまったく違う場所である。鳥居谷右俣の流れを渡って四間小屋尾根の南斜面をトラバース気味に傾斜を上げると、四間小屋尾根の屈折点に着く。しかし、ここがその尾根だという標識の類は一切ない。林班界標奥多摩分区「25|26」という東京都水道局の標識がその尾根の位置の判別になる。(この標識をさらに進むとウトウの頭からの顕著な踏み跡があるので、訂正します。そしてその踏み跡をそのまま下ると、最終的には小川谷/三又に出ます。H24/11/30

 その境界標識から尾根を辿る。尾根は当初カラマツの植林帯で、切り倒された木が横たわるが、そのうちに自然林に変わる。尾根を忠実に登っていくと巨樹・巨木が目立ち、さらに登っていくと左から支尾根が突き上げてきて合流する。合流部分でいったん平坦気味になるが、そこで尾根は少し左に折れ、ウトウノ頭へと続いている。次第に傾斜が急になるころ、それまで不明確であった踏み跡が急に明瞭になる。それは傾斜が急で落ち葉が溜まることがないからかもしれない。我慢しながら登るとウトウノ頭に出る。


どこまでも手入れされている上段歩道

 それにしても汗をかいたものだ。午後からは気温が急低下し雨となるとの予報なので、休みもそこそこに大京のクビレに向かう。ここは岩場の巻き方を間違えると、怖い思いをする。稜線が岩の連続になると、手前で左手を巻くところを探して大京のくびれに向かって下りる。

 大京のくびれから急な斜面をひと登りするとモノレールの軌道が現れる。軌道に沿って淡々と尾根を登ると軌道は終点を迎え、程なくして長沢背稜に出る。このころから天気予報に違わず空が曇りみぞれが降ってくる。あっという間に登山道は白くなってしまう。白い世界となりつつある長沢背稜は、すれ違う人もおらず静かで快適至極、思わず声が出る。


鳥居谷右俣から支尾根を越えると四間小屋尾根はすぐ

 気温の低下が著しいので手袋を防寒のものに替え、酉谷山避難小屋を目指す。もう4時も過ぎていて周りは暗くなっている。登山道の下に小屋が見えた。中は真っ暗である。独り占めだ・・・・。いつでも寝ることができるようにとシュラフを広げてからビールとワインで疲れを癒す。鉄製のフライパンを熱してステーキを焼く幸せ・・・・。小屋に着いたときの外気温は+3℃、小屋内は10℃あったが、午後6時の外気温は+1℃に下がっている。就寝。


四間小屋尾根の下方を見る


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往路 復路
地点 地点
0950 東日原 0705 酉谷山避難小屋
1045  1050 小川谷林道取付き 0800 0805 七跳尾根分岐
1240 1245 材木尾根取付き 0925 0945 一杯水避難小屋
1320 1330 四間尾根取付き 1115 東日原
1435 1455 ウトウノ頭
1555 1555 長沢背稜
1650 酉谷山避難小屋
所要時間 7時間00分 所要時間 4時間10分