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酉谷山避難小屋からタワ尾根〜上段歩道

2011/ 1/6〜7


小屋からの風景

                  マイナス14℃下での防寒対策について
手袋:凍傷に気遣いコロンビア Thermo Fleece Glove omni-heat(フリース)及びBlack Diamond windweight-mitt(フリース)、予備としてHeritage Gore-tex Trekking Glove (ゴアテックス防水)を持参した。マイナス14℃、無風の尾根道では手に汗をかくほどであった。BDのwindweight-mittは指抜きの手袋であり小屋内での作業や屋外でのカメラ操作などでも使い勝手がよい。
登山靴ミッドソールが入った残雪期用Zamberlan ロツェGTを着用し、靴下はSmart Woolマウンテニアリングを履いた。このコンビでは暑過ぎて、汗をかき通しだった。
室内履き:テント泊とは違って室内用ブーティは要らないと思って持っていかなかったが、±0℃の室内でスマートウールの靴下だけでは寒くて辛かった。ダウンブーティ必携である。


 1月7日(2日目) 

 −15℃対応のシュラフに湯たんぽとカイロを入れて寝たことから、人気のない寒い小屋でもシュラフの中は暑過ぎた。それに、夕食後のコーヒーがたたって一度目覚めるとなかなな寝付かれなかった。それでも午後10時ごろにはまた夢の世界に入っていったのだったろうか。ときたま鹿の甲高い鳴き声や小屋の材木の軋む音に目が覚めたが、おおむね快適な一夜だった。


まだ闇の中

 午前5時、小屋の窓からは夜空に輝く星が見え、街の灯りが煌々と見えている。小屋の温度は−4℃で外に出てみると−14℃となっている。それでも水場の水は凍ることもなくチョロチョロと流れ出ている。コーヒーを淹れて体を温めてから朝食とし、パッキンッグを始める。もたもたしているうちに2時間以上経ってしまった。


小川谷に続く景色

 長沢背稜をタワ尾根の分岐に向かって進む。雲取山方向からの足跡が雪の上に一つだけあった。−10℃と冷え込んでいるが無風であるため顔は痛くない。タワ尾根に入ると踏み跡はなく、薄い雪を踏みながらウトウの頭まで進む。ここで一息つくため手袋を脱いでポットに入れたスープを飲んで出発しようと手袋をはめると、凍りついている。尾根に風が吹き付けていて気温は−11℃であった。


タワ尾根分岐手前に水場あった(倒木を10mほど下りる)

 篶坂ノ丸から金袋山(1325m)に下り、標高1300m付近から小川谷方向への踏み跡に入る。この道は篶坂ノ丸東尾根に向かいながら徐々に標高を下げ、しまいには上段歩道の仮小屋に出るのだが、そこまでに1時間もかかった上、崩壊したところもあったので始終不安にかられた。仮小屋に出るとそこは上段歩道のモノレールの終点で、崩壊した斜面の土留め工事が行われているところだった。


タワ尾根の巨樹たち

 仮小屋からモノレールに沿って淡々と下る。上段歩道に沿って付けられたモノレール脇にところどころ落ち葉が丸く踏み付けられた跡がある。その大きさから鹿が丸くなって寝ていたところだろうと想像できる。酉谷山避難小屋からここまで1回、5分間の休憩をしただけで歩き通したことから汗をかいてしまったので、奥多摩のもえぎの湯に直行し湯船に浸かって疲れた体を解凍した。 


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