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酉谷山避難小屋からタワ尾根を下る
2011/ 8/26〜27


 8月27日(土) 2日目  


早朝の小屋の窓から

 ビールやワインの酔いですぐ寝てしまったので、真夜中にすっかり目が覚めてしまいました。小屋の窓からは相模方面の夜景が見えます。空には星が輝いていて、明日の下山ルートのタワ尾根が楽しみです。小屋の窓を開けて小屋下の崖を見るとヘッドランプに小動物照らされ、横切っていくのが見えます。強力なヘッドランプを持ち出して照らすも、もう姿は見えません。鹿除けのネットにどこか破れているところがあるのでしょう。漆黒の樹林を照らすとピカ〜ッと4つの目が反射します。小屋の外に出ても動こうとしません。光に照らされて蝙蝠が空を舞います。


出発のときは雨に・・・。

 


今日もとてもきれいです。


雨が降ると流れが強くなるということは・・・。気にしないでおきましょう。

 すっかり寝る雰囲気ではなくなってしまいました。ガスランタンの火を灯し曽野綾子の本を読みますが、「愛」という題名なのに中身はミステリー仕立てです。ラジオ深夜便を聞いているうちに夜が明けてきました。月が東の空に見えています。小川谷はガスで覆われていますが、タワ尾根はすっきりとしています。ただ、長沢背稜から宗屋敷尾根にガスが流れ込んできています。そのうちあっという間にガスが立ち込めてきて空を覆ってきてしまいました。

 なにをしていたというのではありませんが、8時にもなってしまっています。もうそろそろ出発することとします。雨が降っているので傘を差して長沢背稜をタワ尾根の分岐に向かいます。ガスが立ち込め、湿度が高くペースが上がりません。分岐に着くころにはようやく体も慣れてきたので、ここからは一気にタワ尾根を歩くことにします。


長沢背稜


タワ尾根で。

 


一石山への下り道で。

木々の根が露出し、雨でぬれた斜面に注意しながらウトウの頭に着きました。ここからは金袋山のミズナラの巨樹に代表される自然林の中を歩きます。ミズナラの巨樹に出合うと、次は一石山です。一石山の標識を見るとすぐ左手が日原への道であることを示す簡便な標識があり、尾根は木の枝などで「とうせんぼ」されていますので、脇をすり抜けるとすぐに森の解説板があります。一石神社はここを右に曲がり粘土質の急斜面を下りることになるので、さすがに傘を片手に歩くことはできません。

 これでもかという急斜面を用心して一石神社に下ります。ここから東日原までは2kmの舗装道路歩きです。日原鍾乳洞見物の車の往来がありますが、バス停から歩いてくる人もいるようで、青年が挨拶をして通り過ぎて行きます。2日間、山の中では誰にも会いませんでしたが、それでも奥多摩の「もえぎの湯」には雨に濡れた多くの山スタイルの若者が来ていましたから、山ガールという言葉に象徴される新しい世代の人たちの山ブームが定着しそうにあるようです。


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