ヨコスズ尾根から酉谷山避難小屋へ
2011/ 8/26〜27
■ 8月26日(金) 1日目 ■
本当は、北岳でのテント泊を前提になにもかにもすっかり用意していたのですが、寝る前に天気予報を確認すると、前線が南下し1日目の夕方に雷を伴った大雨が降るとのことでした。北岳山荘(標高2,900m)の夕方の気温が10度、最低気温が6度ぐらいなので、歩いているときに降られたらひとたまりもありません。そこで、最近のパターンの「天気が悪いときの酉谷山」に目的地を変更することにしました。
滝入ノ峰を辿るには踏み跡に関わらず標識から背に乗るようにします。
今回は、ファイントラックのアンダーウエア「フラッドラッシュ・スキンメッシュ」を着用し、その機能を確認する目的もありましたので、汗をかいても雨で濡れてもかまいません。しかし、薄日の射す登り口までは、マーモットのアドバンスウールを使用したロングスリーブのベースレイヤーに、いくら暑くはならないとはいってもフラッドラッシュ・スキンメッシュの重ね着には苦しいものがあります。<汗をかいてもすばやく吸汗性のセカンドレイヤーに移行して、肌はずっとドライなまま。雨などの外部からの濡れは、撥水効果で肌が濡れるのを防いでくれます。>とは謳っていますが、そんな夢のような製品があろうはずもありません。ただ、話半分であっても、環境が厳しい山岳での低体温症・疲労凍死を防ぐ効果が少しでもあればそれで十分です。
これまで、ヨコスズ尾根は下山にばかり使っていました。一杯水避難小屋までの標高差は800mほどもありますが、植林帯を登り終えると巨樹に囲まれた登山道はいい雰囲気です。前回見たフシグロセンノウやソバナのほかに、もう少し標高を上げるとヤマジノホトトギスがたくさん咲いています。そのうちに回りにガスが立ち込めるようになって、雨がバタバタと広葉樹の葉をたたきつけるようになりました。レインウェアーの下を履いて傘を差して登ります。スキンメッシュのアンダーシャツの上のロングスリーブのTシャツからは拡散されなかった汗がにじんできます。
滝入ノ峰から下りてくる分岐を一杯水方向から見てみます。
もう少しで一杯水避難小屋というところで限度を超えた雨が降ってきましたが、小屋までの我慢です。ゴミや大量に捨てられたペットボトルが散乱した小屋で昼食を摂ります。このような小屋に長居は無用です。ここからは完全な雨対策をして長沢背稜を歩きます。秩父側から雨風が吹き付けます。レインウエア―の上を着たので暑くてたまりませんが、冷えよりましと諦めます。
ヤマジノホトトギス (今日最後の画像です。このあとは酉谷山避難小屋まで土砂降りの雨でした。)
一杯水避難尾小屋から2時間、ようやく雨に曇る酉谷山避難尾小屋に到着です。こんな天気だから人はいないだろうと思うのは一方的なものの見方であることは前回経験しましたが、今回は、誰もいませんでした。小屋の水場は水が勢いよく流れています。そのせいかどうかは分かりませんが、ビールやワインが素早く冷えたのでした。雨脚は一向に衰えるところがありません。丸ノ内線が冠水のおそれがあって運休とか、神田川が氾濫寸前とかのニュースが流れてきます。
小屋に着いてレインウェアーを脱ぐと裏側もロングスリーブのTシャツもびしょびしょになっています。ファイントラックのアンダーウエア「フラッドラッシュ・スキンメッシュ」はそのままで、アウトドアリサーチのウール混紡の半袖のTシャツを着ます。すると上半身はすぐに乾き、いつもは訪れる寒気はありませんでした。そんなことをせず、すぐ持参の着替えを着ればいいことではありますが・・・。
往路 | 復路 | |||||
着 | 地点 | 発 | 着 | 地点 | 発 | |
東日原P | 1030 | 酉谷山避難小屋 | 0800 | |||
1255 | 一杯水避難小屋 | 1325 | 0915 | タワ尾根分岐 | 0915 | |
1420 | 七跳尾根分岐 | 1420 | 1000 | ウトウの頭 | 1005 | |
1525 | 酉谷山避難小屋 | 1035 | 篶坂ノ丸 | 1035 | ||
1130 | 一石山 | 1130 | ||||
1200 | 一石神社 | 1200 | ||||
1230 | 東日原P | |||||
所要時間 | 0455 | 所要時間 | 0430 |