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今年もお世話になりました 酉谷山避難小屋(2012)
2012/12/21〜22


酉谷山避難小屋


 12月22日(土) 2日目  

  自分のいびきで目覚めるというのは、相当な騒音なんでしょう。こんなことが2度ほどあって、健脚さんが「この人は前の時も・・・。」と言っているようでした。まあ、いびきをかく時間帯が違うだけということはお互いに分からないことなんでしょうけれどね。しかし、本人は湯たんぽをシュラフに入れて至極快適に寝ていたという幸せな記憶だけに纏われて朝を迎えました。同宿の2人は、いっこうに起きる気配がなかったのですが、米を炊く必要上、夜明け前に起き出して外に出ると雪が小川谷から吹き上げてきています。

 
玄関から

 小屋の水場は、昨日から非常に細かったのですが、今朝はほとんど流れていません。それでも水源に差し込まれた雨どいには流れなくても、排水升の周囲に染み出ているので、完全に枯渇したわけではなさそうです。(当分は水を担ぎ上げる必要があります。) そんなこともあるだろうと、昨日のうちに時間をかけて汲み置いた水を浸かって米を研ぎ、豚汁を作ります。


長沢背稜

 先着さんは、今日は本当は雲取山へ行く予定でしたが、折からの吹雪で予定を切り上げヨコスズ尾根を下りると早立ちして行きました。健脚さんはゆっくりしてからヨコスズ尾根を下るということです。そんなわけで小屋掃除は健脚さんにお任せすることとして、ことし最後の酉谷山避難小屋ともお別れです。


小川谷

 長沢背稜に出ると風雨はまだ非常に強く、カラマツが大きく揺れていて、いつ倒れてきてもおかしくはない状況です。ただ気温は0℃で、雪は湿っぽく、そのうちに雪が雨に変わってきてしまい、かえって面倒になってきたのでした。長沢背稜は来るたびに倒木が見られますが、それにしてもこの強風によく耐えているものです。


ヨコスズ尾根 画像で感じるより急斜面(過去に死亡事故あり)

 七跳尾根分岐で一休みしてから、一杯水避難小屋へ急ぎます。小川谷はすっかりガスがかかって視界がないので、展望台のハナド岩はパスして着いた一杯水避難小屋の戸をノックして入ると、背を向けた男性がラーメンをすすっています。「こんにちは!」と一応あいさつしますが、振り向くでもなし、声を出すでもなし。辛い人生を一人で癒していたのに、お邪魔様でした。ただ、こちらもお昼近くになって空腹感を覚えていたので、板の間の隅っこに腰を掛けて昼食です。


これで下草があれば最高!

 一杯水避難小屋を辞し雨の上がったヨコスズ尾根を下ると、大きなザックを背負った単独の男性が登ってきます。これから酉谷山まで行くが水場が心配とのことで、一杯水で汲んでいくことを薦めます。
 雨が上がった稜線からの眺めは、初めて見る雲海です。特に鷹ノ巣山方向の尾根から流れ落ちてくる雲海は、壮快の一語に尽きます。


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