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雨マーク・・・なので 酉谷山避難小屋へ直行
2014/10/31〜11/1


酉谷山避難小屋


 10月31日(金)

 奥多摩の山のふもとの紅葉を愛でようと、金袋山〜上段歩道〜旧酉谷小屋のルートを計画したが、ヤマテンを始めとする天気予報は1日目も2日目も漏れなく雨マークとなっている。しかし、南アルプス/茶臼小屋〜光小屋(往復)から2週間も経ってしまい、身体を動かさないと落ち着かない。雨マークでも行ってみようと思うが、雨の中をタワ尾根から上段歩道に下りて再び登り返すのはいくらなんでもきつ過ぎるので、タワ尾根をそのまま登って酉谷山避難小屋を目指すことにした。


一石山周辺

 奥多摩駅からのバスは東日原でほとんどの乗客を降ろした。そのバスに乗って鍾乳洞へ行く。一石神社で懇ろにストレッチをして神社裏のきつい斜面をベンチまで我慢して登る。ベンチで再び太い筋肉のストレッチをして一石山へと向かうが、一石山への尾根は自然林が多く、紅葉・黄葉が真っ盛りでなかなか足が進まない。その光景は金袋山のミズナラの巨樹へと登り、ミズナラを横目に見て尾根を登り続けても同じである。太い樹の陰で風を避けて休憩し、スタミナを回復してから再び歩く。

 今回もザックはオスプレイのVolt70、これに食材+日本酒、ビバーク装備などを詰め込んでいるので、ザックはまあまあの重量になっている。太い筋肉のストレッチを2回も施したおかげかどうかは定かではないが、比較的淡々と歩くことができ、ウトウノ頭まで3時間といいできの歩きができた。いつもはウトウノ頭で大休止とするところを、そのずいぶんと手前で休んだことから、ウトウノ頭では立ち止まっただけで大京のクビレへと向かう。 

 

一石山の先で

 タワ尾根の登りは、とにかく一本道なので細かい間隔でのテープは必要ないとは思うが、今回も荷造り紐で小汚くマーキングがされている。タワ尾根という素晴らしい環境を尊重して歩こうと思ったら、こんなマーキングをすることはセンスのよくないことだ、恥ずかしいことだとはちょっと思わないような遠慮会釈のない付け方だ。ただ、下る場合は尾根小川谷の方に延びている支尾根に取り込まれないように注意する必要はあるが、そのようなところ(屈折か所)には赤テープがきちんと巻かれていることが多い。

 大京のクビレからひと登りするとモノレールに出合い、これに沿って歩くとタワ尾根ノ頭(1710m)の少し下で長沢背稜と交わる。途中から見た西側、雲取山方向から分厚い雲が稜線を乗り越えてきていて、東側を見れば坊主山、七跳山方向が秩父側から流れ落ちてきた雲海が小川谷を埋めていく。そんなこともあって長沢背稜では少しスピードを上げてみる。小屋に着いてみれば、山地図上のコースタイムを大幅に短縮(55sec./90sec.)というスピードだった。 


長沢背稜

 小屋に着いてみると、いつもの綺麗な佇まいであった。水場はいったん掘り起こされていて、水流の源までの石がすべて
露出している。もしこれが小屋の利用者のなせるものであれば、せっかく石の上に置かれた土壌が安定していたのにそれが剥がされ、活着したヤマオダマキなどの草本が蔑ろにされたことになる。ゴムシートは動かされていなかったので水流に大きな影響を受けなかったようだ。このようにすべきでないことに手を出すのはどうかと思うが、一方で残り一箱だった「汲み取りトイレ バイオ消臭」が4箱にもなっていて、余計な手は出さないがこのようにお金を出して必需品を置いていってくれる人もいて、世の中のバランスがうまく取れているのだなあと思う。壊れたサンダルも更新されていてありがたいことだった。どのような気持ちで使うのかは分からないが、窓の桟に使いかけたローソクが置かれているのは前回訪問時と同じだった。もしかすると小屋に置かれているものが使われているのだろうか。小屋で一夜を過ごすのにローソクを使う?まさか20年前の、大きな国土を持つ隣国でもあるまいし。


酉谷山避難小屋

 小屋は最終的には4人になった。雨の予報の金曜日だから来る人もいないだろう、水場で冷やしているビールも酒もちょうどいいあんばいになったなっただろうと飲み始めるころに矢岳やヨコスズ尾根から登って来た人たちであった。背負ってきた酒の肴や野菜などをつまみに一杯(たくさん)やりながらメスティンで米を炊く。


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