[HOME][ヤマシャクヤク群落地の探索記録]



ヤマシャクヤクとミツバチの関係(2012) 
2012/ 5/20

 ヤマシャクヤクの自生地を訪ね、群落地を歩いていると、花弁をわずかに広げた個体に会った。花弁を広げている姿も美しいが、間もなく花を広げますよとでも言いたげな、楚々としたヤマシャクヤクの姿は、それもまたいいものです。その花に見とれていたら、ミツバチが飛んできてヤマシャクヤクのわずかに開いた花弁を押し広げて中に入った途端、ヤマシャクヤクはまるでカメラのシャッターを切るように、あるいは食虫植物のように「カシャ」っという音を立てるが如く花弁を閉じてしまったのでした。
 ミツバチは、花弁の中でヤマシャクヤクの蜜の味を堪能しているのでしょう。花弁をぶるぶるふるわせながら動き回ってしばらくしたのち、武者震いするようにして花弁のすき間から姿を見せ、あっという間に広い樹林空間に飛び立って行ってしまいました。あっけにとられた一瞬でしたが、ヤマシャクヤクとミツバチの仲睦ましい姿を垣間見ることができた貴重な経験でした。


 第一群落地のヤマシャクヤクとミツバチ ■




何ごともなかったのように、しかし花弁は閉じたまま・・・。



ミツバチが訪れた群落地のヤマシャクヤクの株のかたまり具合を示す。
マークはGPSでそれぞれのかたまりの位置を記録したもの。
等高線は10m間隔。
この第一群落地で700株ほどのヤマシャクヤクを数えている。


 [HOME][ヤマシャクヤク群落地の探索記録]