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槍ヶ岳〜大キレット〜涸沢岳〜奥穂高岳〜
ジャンダルム〜西穂高岳/テント泊縦走

2012/ 8/23〜25


(2日目の2) 2012/ 8/24
【北穂高岳〜涸沢岳〜穂高岳山荘】


北穂高岳南稜のテント場(ガレ場の斜面)

 北穂高小屋から北穂高岳山頂はすぐそこのところにある。頂上を下って南稜が見えると、そこにテント場がある。これほど厳しい場所のテント場を知らない。トイレは山小屋まで戻って使用するらしい。ここに泊まらないことにしておいてよかった。

 
南稜から先はひと山越えればよいと思っていたら・・・。

 北穂高岳から涸沢岳を経て奥穂高岳まで歩く人は少ない。皆、北穂高小屋で泊まるか南稜を涸沢に下りるようだ。そんなわけで賑やかな木と穂高小屋を離れ再び静かな山歩きに戻る。 


陰に隠れて見えなかった難所も・・・。

 引き続き鋭い岩峰が続く。鎖もなんの人工的な手掛かりのない奈落の底に続く斜面を登る。本当にまずいでしょう、ここは。


最低コルでほっとする

 それでも時には高山植物に出会ったりして、しばし自分を取り戻す。


最低コルで涸沢を見下ろす。

 
振り返る

 そして最後の山の涸沢岳に取付く。もう少し頑張ればビールが待っているし、夕飯はフライパン持参の焼きそばタイム。

 
今日の最後の岩場・涸沢岳

 それにしても最後まで気を抜けない。この涸沢岳では2012年の春山で多くの人が遭難しているし、滑落死事故も多い。それほど難しいところはなかったが、気を抜くことは事故につながる。頂上を巻いて穂高山荘側に下りる。まったくよくこんなところに小屋を。しかし、他にスペースはない。 


ようやく穂高岳山荘

 テントはヘリポートにも設営できる。しかし、風に吹かれたらこれほど条件の悪いところはない。そこで非常に狭いが涸沢側の急斜面にテントを張る。殺生ヒュッテを出るときは快晴で、途中ガスがかかり雨も降ってきたが、どうにか天気は持った。ただ、稜線岩稜を攀じ登りながらラジオを聴いているとガリガリと雑音が入るようになっていた。ちょうどテントを張り終えたころ、女性3人が空身で涸沢岳に向かう。しばらくして大粒の雨が降る始めた。急いで小屋に行きビールを仕入れ、テントに潜り込む。 


今日の我が家(中央手前)

 雷鳴を伴った大雨となった。これまで雨で停滞を余儀なくされたことがあるが、これほどの大雨は経験がない。それに加えて高所の稜線で雷とは・・・。でも雷鳴の中でのビールもおいしい。この大雨でテントが浸水している人もいる。やはりテント選びは見栄えやはやっている目新しいブランドではいけないということ。雨が小康状態になったので、野菜たっぷりの焼きそばで夕食。雨が止んだ奥穂高岳から2人が下りてくる。

 
やはりテント泊でしょ(上段)

 明日は今回のクライマックス。横になって体を十分に休める必要がある。ガタガタの岩場に設営したので凹凸のある岩に体を慣らしながら寝る。何度も夢を見る。垂直に切れ落ちた険しい岩場を通過している夢ばかりだ。


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