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厳冬期 徳沢から蝶ヶ岳 (1日目)
2014/ 1/ 3〜5
Team Hidaka Vol.5)


蝶ヶ岳から常念岳を見る (1/ 4)


 11月29日(金) 1日目  

  
釜トンネルへ入る

 厳冬期に北アルプスの山を登ることなんて、これまでまったく、これっぽっちも考えていなかった。しかし、これもTeam Hidakaの訓練の一環である。そんなわけで考えられる準備を整えて中央高速を走る。車を沢渡第2駐車場(冬季用・無料)に停め、当日の連絡で十分なので予約はいらないという、地元大手のタクシー会社に電話すると、「今日は配車の対応はできない。」とのこと。そこで、どうにか対応できるという他社にお願いして、30分遅れで釜トンネルから入山する。 


釜トンネルを抜ける

 全長1.3kmある釜トンネルは、ほぼ真っ暗闇の世界である。ヘッドランプを点けて進む。釜トンネルを抜けるとそこはもう別世界、焼岳がさっそく姿を現す。トレースはしっかりあり歩きやすく、(今日は)問題なし。途中まで四駆の自動車が入っている。下山時、これが遭難者の捜索のためのものだと知る。


焼岳がお出迎え

 今回の山行は当初、徳沢でテント泊の予定であったが、諸事情により徳沢園冬季小屋を利用することとした。そのため、テントやシュラフを始めとした幕営道具や飲料水の担ぎ上げが不要となったことから、サクサクと軽快に徳沢園までを、夏道を歩くが如く進む。(年末年始の入山者が付けたトレースがしっかりしていただけのこととも言える。) 徳沢園までの間にすれ違った下山者からは、「前穂、敗退」「蝶ヶ岳、敗退」といった言葉しか聞かない。


大正池から穂高の峰々

 大正池からは雲一つないすっきりとした青空に映える穂高の山並みを見る。(2013年秋、前穂高岳から吊尾根を経由して槍ヶ岳に抜けている。)上高地に着くと、人の気配はなく夏の喧騒とは全く様相が違う。バスターミナル脇で休憩、明神ではスノーシュー・ハイカーが集う。下山してくる登山者、スノーハイカーはことごとく道を譲ってくれる。しかし、確固たる意思を持ってお前らが道を譲れと言わんばかりの雰囲気で向かってくる年配の男性がいる。示し合わせたわけではないが、メンバー4人の誰もがさっとトレースから外れ、あいさつをしながら道を譲る。男は一瞥もせず、何の声も発せず過ぎ去っていく。


明神岳

 ようやく見えてきた徳沢園のテントサイトには、正月休み中だというのにテントは3張りしか張られていない。いずれのテントも明日は下山のようだ。単独者は長塀山で引き返してきたという。地図を見ると長塀尾根は最初の取付きは急斜面ながら途中から樹林帯の緩斜面になることから、雪がたっぷり溜まっているということか。
 徳沢園で、管理人さんから山の状況を聞くと「正月以降天候が悪く、蝶ヶ岳に登った者はいない。今日(3日)、長塀山まで行ってテントを張るというパーティが登って行った。明日は長塀山から蝶ヶ岳までの間にそのパーティのトレースがあるはずだ。」とのことであった。(実際は、そのパーティは3日中に引き返している。)


徳沢園は目の前

 徳沢園の冬季小屋に入り、さっそく1階の自炊場という畳が敷かれた宴会場様な部屋の先のスペースに置かれたテーブルで盃を交わす。このスペースにはペレットストーブと石油ストーブが置かれ、ブリキ缶に水が入れられ、石油ストーブにやかんが置かれている。畳のスペースでは一組が宴会中、一組が夕食中であった。ひとしきり日本酒を飲みながらの歓談が過ぎると、メンバーさん心尽くしの夕食となる。そろそろ明日のためにということで、暖房の利いた部屋(個室)へ。快眠・・・! 


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