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聖沢登山口〜聖岳〜赤石岳〜椹島ロッジ縦走
(2011/11/ 1〜4)


2日目(後半) 兎岳避難小屋から百間洞山の家へ


 11月 2日 
百間洞山の家滞在記


百間洞山の家

 大沢岳からの新道を下りて小屋に着きました。2階への階段に回って冬期小屋の扉を開けると、案の定先客はいません。2階から背を屈める必要がある天井の高さの3階に上がって、聖岳の展望が得られる南側のスペースを占有します。板戸を開けると予想通り聖岳方向が望めますが、ガスがかかっていてその姿を見ることはできません。


階段は冬期小屋玄関用でもある

 百間洞山の家は、1992年に新しく建て替えられた小屋ということで、内部も綺麗です。トイレは営業期間中に使える場所にあるようで、冬期小屋の利用期間中は「小屋から離れた野外で、穴を掘って始末」するようにとの注意書きがあります。夏場は水洗トイレだそうで小屋下流に浄化槽のための小屋があります。小屋の売り物は「とんかつ」とのことで、小屋ノートにも、この小屋の従業員のホスピタリティとともにとんかつがおいしいことへの賛辞が書き込まれています。


冬期小屋入口

 2011年の小屋の営業は、7月16日(土)から9月19日(祝日)までのわずかな期間です。これだけ奥深いところにある小屋なので、夏山の限られた期間に利用が集中するのでしょうが、天気予報とにらめっこをして雪が降る前までの、かつ東海フォレストによる送迎サービスが行われている期間(2011年は11月13日)までならば、なんとか私にでも再訪できそうです。ただ、運転手さんによるとこの時期はマイナス10度ほどに気温が下がることも珍しくなく、アイゼンは必ず携行してくださいとのことでした。


冬期小屋玄関(小屋内部から)

 この小屋に電話はなく携帯電話も圏外でしたが、小屋上部のテント場を通って赤石岳への登路を国土地理院の地図の2628m地点あたりまで標高差で250mほど進むと、左手に塩見岳の登山基地となる大鹿の集落が見通せて、そこで(通話はしていませんが)ドコモのiモードでメールの受発信ができたのでした。


中3階の聖岳展望部屋

 小屋の内外を把握してからまず、コーヒーを沸かし、ビールから日本酒へと進んでいきます。ザックの重量を軽減すると言いながら嗜好品は外すわけにはいきませんし、単独山行の無聊な夜はこれらなしに過ごすのは困難です。テント泊の時にランタンは持ち歩きませんが、ガスランタンの柔らかな明かりもいい雰囲気です。

 
窓左手方向に聖岳が見えるはず・・・。

 食事を済ませた後は、シュラフに潜ってどうにか東京のNHKの周波数を拾いラジオを聴きます。高気圧と高気圧の間にあって夜半に天気が崩れると言っていますが、山の上では昼間から空模様が変わっていて、明日も思わしくありません。小屋発を午前5時としているので午前3時に起きることにして、寝入ります。


雨戸が開いているところが今夜止宿の場所 


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