[HOME] [本州の山]

                    オオビランジが咲く観音峠から茅ヶ岳へ
                  2008/8/21
 

     2006/11/3の観音峠〜茅ヶ岳の記録はこちら


 「中央線花ハイキング」という本を見て恋焦がれたオオビランジ。その花が咲くという茅ヶ岳の様子を見に、2年前の秋に観音峠から登った際、この岩場ならきっと咲くだろうという場所があった。

 このコースには、適度のアップダウンがあり、岩場があり、狭い稜線は両側が削げ落ちていてスリル満点と好印象であった。しかし、翌年2007年に、このコースを歩く機会はなかった。

 2008年、北海道の日高山脈、春別岳でたった一輪ではあったが、オオビランジと同じナデシコ科の植物である「カムイビランジ」を見て、今年こそはと、観音峠に車を走らせた。

 峠までの林道には、晩夏の花のフシグロセンノウ、ホタルブクロ
、カワラナデシコが咲いている。観音峠の茅ヶ岳登山口を出発して、うるさい笹薮を抜けると、シュロソウやカイフウロ、ツリガネニンジンが咲く気持ちのいい尾根道になる。


 ここぞと思っていた岩場に着いたが、オオビランジはどこにもない。でも「あった!」。岩場が急な登りに変わる鞍部に可憐なオオビランジの花があった。

 ご対面を果たした。天気がいいうちに茅ヶ岳のオオビランジを見なければと岩場をよじ登ってさらに進み、「よいしょ」っと大きな段差を登ると、切れ落ちた左手にオオビランジが2株ほど咲いている。

 今日はいい日だと、うきうきしながら進むと、登山道を離れた岩場にもオオビランジが数株あって、こんなにあっていいのかなとも思う。普段はいいことは続かないのに、分岐を茅ヶ岳方向に進み、石門を潜り抜けようとすると、石門の北側にも、南側にもオオビランジが・・・。もう、オオビランジの多さには参りました。


  茅ヶ岳の頂上をやり過ごし、そのまま尾根道を降りること10分近く、かねて温めておいたオオビランジが密かに咲くという場所に向かう。一向にガレ場に出ないが、地図には頂上先の崩壊地が描かれていたからと樹林帯を進んでみると、ぽっかりとザレ地が広がって、オオビランジが咲き誇っている。ただ、こんなにたくさん咲かれていても・・・・。

 平日の静かな茅ヶ岳の頂上でのんびりとした昼食の時間をとっているうちに、濃い霧が立ち込めてきた。帰路に着くと、来るときは見えなかったオオビランジが分岐手前の岩場にも、また、観音峠への最後のナイフリッジの左手(北側)下にも咲いていた。

 勝沼大橋の先、東京寄りの右側の農家でぶどうを買おうとしたが、ピオーネやマスカットにはまだ早いとのこと。「また来ます。」と帰ろうとしたところ、奥さんが「これ、よかったら食べて。」と2房もぶどうを持たせてくれて、花も「実」もあるいい一日だった。
(注:オオビランジ→北杜市観光情報では「ビランジ」)



マツムシソウ シラヤマギク
カイフウロ?
フシグロセンノウ
シュロソウ
ソバナ エゾカワラナデシコ

[HOME] [本州の山]