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金峰山〜遥か遠く・・・。
山の予定のところ無銭飲食が原因により中止。せっかくの連休も自宅謹慎中!
(2008/ 1/17)


クリスマスシーズン、年末年始と商売の?かき入れどきが続き、ときには不眠不休?で働き、
連続した休みもなく、心も体もすっかり疲れてきて調子が出ない。

こんなとき、一人になって山に登ることを考えると、俗事はすっかり忘れてくる。
些事に拘泥していた自分が馬鹿らしくなって、「早く本当の自分に戻りなさい。」と、
山は多分呼んでくれているのだろう。
やっと2日続けての休みが取れることとなった1/17〜18の計画は、下界のモンスターならぬ、
冬山のモンスターに会いに金峰山登り、金峰山冬季小屋に泊まって、
前回の雲取山頂避難小屋に引き続き「一人すき焼き」を楽しむことだ。
自宅を出て中央高速を目指して未明の国道20号を走った。

16日は、前夜からの仕事が終わって寝たのが午前2時30分、
3時間ほど寝て午前6時から仕事を開始・・・。
自宅に戻ってから山の仕度をして、17日午前4時過ぎに車で出発した。
天気予報は、寒冷前線が東京まで南下し、等圧線が込み風が強くなると言っている。
金峰山の本物のモンスターに会える!

今日の計画は、中央高速を「甲府昭和」で下りて、
   増富温泉経由登山口〜富士見小屋〜大日岩〜金峰山〜金峰山小屋
まで行き、冬季小屋で宿泊す予定だ。冬山装備、冬季小屋での自炊道具・材料一式・乾杯用液体も
ザックに詰めた。
早く小屋に行って、まったりしなければ!。

ガソリンも大幅に値上がりし、高速代も馬鹿にならない。
中央高速均一区間(調布〜八王子)は乗らず、一般道を行こう。
八王子から適用される通勤割引を利用すれば、甲府昭和までは高速代は半額の1300円だ。
インターに抜けるバイパスの先に「吉野家」がある。朝、何も食べていない。
今日の登山のエネルギー補給に、ビタミンB1の豊富な豚丼の大盛り、生卵と味噌汁。
雪山を登る朝の飯としてはうってつけだな。

男性の店員一人で切り盛りしている早朝の吉野家に,女性従業員が出勤してきたところで豚丼を食べ終えた。
   「ご馳走様。お勘定。」
   「豚丼大盛り、卵、味噌汁で530円です。」
 カウンターの下に置いたウェストポーチを開けて、財布を取り出―――そうにも、財布がない。
   「ごめんなさい。財布を忘れてきたみたいです。」   
   「店長〜〜ぉ」
と声が上ずっている。

店長は冷静だ。無銭飲食には慣れているのか。 
   「身分証明書を見せてください。」
   「免許証も一緒に入っていたので。車検証では・・・。」
   「住所、氏名、電話番号を書いて下さい。」
   「どうやってお支払いをすれば・・・。銀行振込みとか。」
   「いつ来ますか?」
   「多分しばらくはこないかも・・・。現金書留では・・・。」
   「では八王子市大和田○丁目○番地○ 吉野家大和田店 係り○○宛てに送って下さい。」
   「ご迷惑をおかけしてすいません。(とほほ・・・。)」   

天気予報どおり、暗い空ではあるが北の空は晴れてきている。
都心に向かう国道20号の早朝の渋滞にはまりながら家に戻るころにはすっかり晴れの天気になった。
青空の下の稜線の白い雪を思い浮かべながら、湯たんぽの暖かさがわずかに残っている布団に潜り込んだ。