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Team Hidaka Part3 at 甲武信ヶ岳
2013/12/13〜14


破風山避難小屋/笹平


 12月13日(金) 1日目  

 冬山訓練への参加は、首都高速の事故による大渋滞で、のっけからの遅刻であった。1日目のコースは徳ちゃん新道から木賊山分岐を東に奥秩父主脈縦走路を破風山に向け進み、鞍部にある破風山避難小屋までである。所要時間(無雪期)は約7時間のコースであるが、登山道に雪が積もっているからもう少し余分に時間がかかりそうだ。それなのに「道の駅みとみ」に着いたのは予定より1時間遅れとなってしまった。そこから少し進んだ「西沢渓谷入口」バス停から下りた駐車場に車を停め、登山口へと凍った道路を歩く。


戸渡尾根

 徳ちゃん新道の登り始めはカラマツ林の中の滑りやすいドロ道だった。最初のシャクナゲのトンネルあたりから登山道は凍ってツルツルだったが、じきに雪が積もった道となり傾斜も増してくる。チームの面々はただただ淡々と進む。この日の天気予報は、午前中は晴れるが昼前から雲が広がり、午後は稜線や尾根上を中心に西風が強まり雪、夜は非常に風が強まるとのことだった、概ね天気予報どおりの天候となった。というのも、登る途中単独者が2人下りてきたが、一人は強風で頂上をあきらめて帰ってきたと言うし、もう一人も強風で難儀したと話していた。


木賊山分岐へ向かう

 天気予報では、風速は14m/s、気温は12時で-7℃となっていたが、体感温度は-10℃以下であった。近丸新道分岐で小休止しシャクナゲのトンネルを通過してから傾斜を増す登山道を進む。樹林帯ではあるものの、戸渡尾根を吹き抜ける強い西風に晒され体が冷えてくるのでアウターを着用し、バラクラバで顔面を保護する。急坂の樹林帯の道が北北西に進路を取ると、我慢比べである。


サイノ河原から破風山 鞍部右手に2141のポコ

 雪が深くなった道を辛抱すると木賊山と今日の進路の奥秩父主脈縦走路への道と分かれる。目的地の笹平に建つ破風山避難小屋までは30〜40分もあれば十分だろうとの思惑は大外れであった。この分岐から破風山方向へ向かう道にトレースはまったくなかった。分岐から少し下り、風を避けられるところでエネルギーを補給し、先に進む。足元は雪で見えない上、急な下りなので凍った岩に足を乗せたものなら否応なしにバランスを崩されてしまう。2141mのコブが見えているというのに、なかなか近づかない。


ダルマストーブ

 2141mのコブを登り緩やかに下って行くとようやく破風山避難小屋が見えてきて、安堵感一杯である。避難小屋は鞍部の風が吹き抜けるところにあって、ゴーゴーと風が通過していく。小屋の扉を開けると土間にも板の間にも雪が吹き込んで溜まっている。板の間には主のいないテントが張られていて、奇妙な気持ちにさせられる。土間には大木がそのまま運び込まれている。ストーブが置かれているが、その丸太を使うにはノコギリとマサカリが必要だが、そのようなものは置かれていない。誰かの使い残しだろうか、小屋の前にあった枯れ枝を集める。小屋の中にも少し枯れ枝が置かれている。


火が落ち着いたら丸太で

 枯れ枝は、水分をたっぷりと含んでいてそのままでは用をなさない。ザックの中から新聞紙、段ボール片、焚き付け用の木片を取出し、ストーブで燃やす。小屋内にあった腐朽した木片を足し火に勢いが出たところで集めた枝類を燃やし、最後に丸太を入れる。首尾よく丸太に火が回ったころ、ストーブにコッフェルを置き日本酒に燗をつける。それぞれ持参のお気に入りのお猪口で
日本酒をそしてワインをおいしくいただく。その後は待望の心づくしの夕飯!一日の疲れも忘れランタンの灯りの下であれこれ語り合い、そして強風が小屋の戸をガタガタ震わせる中、湯たんぽを入れたシュラフが幸福な世界に誘う。 


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往路    復路   
 着  地点 発  着  地点  発 
   西沢渓谷登山口 0000    破風山避難小屋      0000 
   木賊山分岐      甲武信ヶ岳
0000   破風山避難小屋 0000  西沢渓谷登山口
 所要時間 所要時間