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シナノコザクラがちょうど見ごろ
(2013/ 5/31)


まだ陽が十分に上がらない早朝のシナノコザクラは、まだ目が覚めていないようだった



早朝のシナノコザクラとの初めての出会いから4時間が過ぎた。ふたたびその場に戻ると初夏の光を浴びた花たちは輝いていた



手付かずの苔むした岩場でシナノコザクラが群れる


  北海道の高山に、カムイコザクを見た。そこは切り立ったカンラン岩でできたところだった。カムイコザクラはカンラン岩の割れ目のにどうにか根を伸ばしていた(2007年、北海道日高山系の「カムイコザクラ」)。クリンソウの群生地を探そうと、日高の山中をさまよっていたとき、崩壊した沢の岩場にヒダカイワザクラが群れていた(2004年、北海道日高地方の山裾の「ヒダカイワザクラ」)。それ以来のコザクラとの出逢いである。







 サクラソウ科の花とミツバチは切っても切れない密接な関係にあるはずで、開花した花弁にはすぐにミツバチが花弁に足がかりを得た痕跡を残すはずなのに、ここのシナノイワザクラには全くそれがなかった。岩場の下の落ち葉が溜まったような岩塊にもシナノコザクラがあったことから、こぼれた種子が発芽したものだろうか。日高の山でも登山道の真ん中にカムイコザクラが咲いていた。(今は踏まれてしまってなくなっている。)

 この場所のシナノコザクラは、一番高所に咲いていたものであった。もっとたくさんの場所を見ることもできそうだが、もうすっかり堪能させてもらった。この次に訪れる機会があるかは分からないが、もしあるとしたら今日よりもっと冷静に見ることができるだろう。サクラソウ科の花との出逢いはいつも心を踊らされる。 


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