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梅雨の合間に展望の山を登る
(2013/ 5/31)


頂上から


 5月31日(金) 


やっと夜が明けたばかりの山中で

 早い梅雨に入ったが、いい天気が予想されたので車を走らせた。途中で仮眠し、夜明けとともに静寂な登山道に取り付く。初めての山だったので地図とコンパス、それにGPSを用意したのだが、コンパスは壊れていて使い物にならなかった。登山道は赤・黄・青・ピンクのテープが要所要所に付けられていて迷いようがない。
 淡々と展望も利かない日の射し込まない樹林の中の道を標高を上げて進む。樹林下の植生の変化を気にしながら歩く。気を付けて見ると、岩屑が堆積したところに綿帽子を被った貴婦人がいる。愛しい貴婦人であるヤマシャクヤクが、蕾を閉じたまま10株ほどあって、未開花株となると数えきれない。いかんせん、樹林帯に陽が射しこまない早朝のことなので、ヤマシャクヤクは花弁を広げることなく佇んでおり、下山時に再び訪れることとして登山を続行する。


シナノコザクラ (登山開始時、山は濃いガスで覆われていたから?)

 さらに進むとシナノコザクラが群れている。しかしここも、まだ陽の射さない早朝の時間帯なので、花にレンズを向けても発色がよくなく、下山時に見せてもらうことにし、先にへと急ぐことにする。少し標高を上げたところで岩場を登るが、ルート取りを考えながら登ったものの、道を見失ってしまった。そのうちに元に復して陽の光が差し込むいい雰囲気の針葉樹林帯の中を登る。好ましい雰囲気のところであった。


この頂上までの間、展望を得られるところは一つもなかった

 樹林帯を抜けると、目的の山頂にポコッと出た。好展望が得られる。頂上の低木の下にはギョウジャニンニク(アイヌネギ)が密生している。初めての山は何かと緊張するものである。腰を落ち着けて早い昼食をと十分に時間をとる。この山の頂上は南に岩塊斜面が走り植生はなく、北面は草付き斜面となっていてちょうどニリンソウが花の盛りだった。


明るく気持ちのいい頂上で

 予定では頂上に着いてから東西に走る稜線を進み、さらに南北の尾根をそれぞれ200mほど下りて探索するつもりだった。しかし、そのモチベーションとエネルギーが湧いてこず、それより朝見たヤマシャクヤクとシナノコザクラが光を浴びているところを見てみたいとの誘惑が強く、元の登山道を下りることにした。 


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