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還是台灣好,台灣人真好!
2010/1/22〜25



上空から見た南アルプスの峰々

 年末年始も休みなく仕事があったことから、遅ればせの休暇を台湾で取ることとした。機長から南アルプスが見えますとアナウンスがあったときにはすでに遠ざかってはいたが、白雪を冠した峰々が輝いていた。夕方、飛行機は桃園空港に到着、すぐさま国光客運の空港バスに乗って台北駅へ、駅からタクシーで宿泊先の四季飯店皇家館(シーズンズホテル ロイヤル)に向かう。
 台北駅前のタクシー乗り場にはおびただしいタクシーが客待ちをしている。こんな短い距離を乗っては申し訳ないなとは思いつつ、運転手さんの親切な対応に安堵感をもってホテルに到着する。運転手さんは車を降りてスーツケースをトランクから出してくれる。furenが料金を払ってタクシーを降りてくるが、財布がないらしい。タクシーは既に先の交差点を行って姿が見えなくなっていた。

 furenはホテルでもう一度財布を探すが、やはりタクシー内で料金を支払った際に落したようだ。四季飯店皇家館の日本語ができるフロントの女性職員は、事情を聴いてすぐ警察などに電話で連絡してくれる。大都会の台北で、どの会社のタクシーに乗ったのかも覚えていないのに、車内に落とした財布が見つかるわけがない・・・、とは思わなかった。それは、乗車するときに運転手さんが、スーツケースをトランクに収めるときに手伝ってくれたその態度、姿勢、目的地を告げたときの誠実な対応だった。あの運転手さんが見つけてくれたならば、きっと届けてくれるとの確信があった。


台北のタクシー

 落としてしまったのはしょうがない。でも滞在中に見つかって届けてくれるかも知れないと思いながら部屋に落ち着いて10分もしないうちに電話が鳴った。思ったとおりその電話はフロントからのもので、「財布が届けられました。」とのこと。すぐお礼のお金を封筒に入れてfurenと急いでフロントに向かったが、届けてくれた人はもういなかった。届けてくれたのは女性だったとのことだったが、財布には成田空港で両替した台湾元とその際発給された名前と航空機名が書かれている伝票が入っていただけで、台湾の宿泊先は書かれてはいない。この女性がタクシーの乗客で、車内で見付けてくれ、運転手さんが車を回してくれたものと考えられる。

 これで3回目の台湾旅行だった。いつも台湾の人は旅行者を優しく迎えてくれる。人の優しさ、食べ物のおいしさに誘われて再び休暇先に選んだ場所で、今回も思いがけない人情に触れた。このような素晴らしい国・台湾の人々が日本を観光先として選んでくれている。還是臺灣好,臺灣人真好!



建国南路一段の高架橋下で週末に開催される”暇日花市”

 台湾の山に登る機会があるかもしれないからと、登山関係の図書を探しに書店専門街である重慶南路1段を総督府まで歩く。しかし山関係の本はわずかしか置いてはおらず、敢えて買って持ち帰るべきものはなかった。それでも、政府刊行物の高山植物を調査した本を見ると、登山道で「アツモリソウ」が見られる山が数峰紹介されていて、その場所的特長や標高も書かれていた。アツモリソウは台湾でも絶滅危惧種であるというのに、こんなにおおらかいいのだろうかとの思いはあったが、頭の中にしっかり入れて、2010年の日本でのアツモリソウ探しの参考とさせてもらうことにする。


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