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酉谷山避難小屋から芋ノ木ドッケを経て三峰へ下りる
2011/ 6/ 3〜4


 6月 4日(土) 2日目  

 
花が添えられた酉谷山避難小屋

 ザックの軽量化を図り衣類も必要最小限にした結果、昨日の夕方は少し寒い思いをしました。いくら初夏でも標高1,700mの夕方は冷え込みます。そんなわけで、早々にシュラフに潜り込んで熟睡したから目が覚めるのも早く、午前2時ごろでした。ラジオ深夜便を聞きながらまどろみ、午前5時前に起きて支度をします。小屋の窓からは富士山が見え、なんとも清々しい朝を迎えました。


小屋の窓からの富士山

 単独氏は雲取山をめざします。今日は新緑にツツジにアズマシャクナゲと楽しみが満載ですが、三峰神社まで約8時間を予定していますので、いつものようにのんびりとしているわけにはいきません。朝のきりりとした空気の中、長沢背稜を歩きます。3時間も歩くと、雲取山荘に泊まったという2〜3のグループに出合います。「アズマシャクナゲが最高でした。」とは、はつらつとした女性3人グループでした。


新緑萌える長沢背稜 

 長沢背稜はようやく木々が葉を広げたばかりなので、柔らかい雰囲気に包まれています。昨日の記録を見ると1日を通して休憩時間は30分ほどしか取っていません。それでもデジカメで花を写しているときに休憩が取れているから帳尻があっているのかもしれません。今日も下山までに取った休憩時間は20分ほどでしたが、昨日同様写真を撮っている時間は結構あったはずです。


芋ノ木ドッケ分岐のピーク

 それといいうのも、酉谷山避難小屋を出てヤケトノ頭付近までの間はミツバツツジのオンパレードに加え、桂谷ノ頭付近はシャクナゲが満開で、どの花も「私を写して・・・。」という状態だったので、しばしば足を止めて見入ってしまいました。 ミツバツツジとトウゴクミツバツツジの違いはよく分からないのですがオシベの数が5本ならミツバツツジらしいです。そうすると今見ているのはミツバツツジなのでしょう。咲いたばかりのから満開になったもの、まだ蕾のものと今が盛りです。なによりその量が半端ではありません。

 
ミツバツツジ

 

 今回の山登りで期待していたアズマシャクナゲの場所は前日の赤岩ノ頭でした。期待に違わず可憐な花が見られましたが、それはほんの数株だったので、先の女性グループの話を楽しみに桂谷ノ頭に着いてみると、そこはシャクナゲロードだったのです。たとえば甲武信ヶ岳のシャクナゲの大群落を知っている人からすればちゃちなところかもしれませんが、ここのシャクナゲで十分満足です。


桂谷ノ頭のアズマシャクナゲ

 明るい稜線では、やはりアズマシャクナゲの色もしっかり出ています。青空と新緑をバックに咲くシャクナゲを堪能すると、芋ノ木ドッケへの分岐まで一心不乱に歩きます。次の芋ノ木ドッケでは和菓子を1個ほお張り、疲労回復のために蜂蜜レモンを補給します。この蜂蜜レモンは十勝養蜂園のトチの木の蜂蜜に絞ったレモンを絞って果汁を加えたものです。テントを担いで縦走するときには必ず持っていきますが、これからは今回のような山歩きでも持っていくようです。

 三峰神社から雲取山の登山コースに入ると登ってくる人が多くなります。若者7割、昔の若者3割というところでしょうか。ボッカが3人登ってきました。トップは大きな小屋のご主人のようですが、ご機嫌はよろしくないようでした。もっと多くの人が山に登ってくれるといいのでしょうが。

 霧藻ヶ峰の手前の登りで単独の女性を追い越しました。もう調子が良くてガンガン歩いたということもあるのですが、見栄を張ったということもあるかもしれません。霧藻ヶ峰の休憩舎で休んでいるとその人もやってきました。「関東の人は富士山を好みますね。」と言っていましたから遠出してきたのでしょう。三条の湯に泊まって三峰神社に下りるということでしたが、そのような歩き方も面白そうです。今日は午後2時半に三峰神社に下りて、3時45分のバスで西武秩父駅に向かう予定でしたが、午前12時に着いてしまったので、一本早いバスで眠りこけてしまいました。それにしても奥多摩、奥武蔵界隈の山はいろんなコース取りができて面白く、飽きのこないところです。


(自戒を込めて)いつものことですが、矢岳周辺〜坊主山は遭難事故の注意が強く呼びかけられている場所です。地図やコンパス(GPS)などを持参し、安全に歩きたいところです。


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