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大血川から酉谷山避難小屋へ
2013/ 9/ 6〜7


霞む酉谷山避難小屋


 9月 14日(土) 2日目  

  いやはや早くに寝て、朝は6時近くまで寝てしまった。極楽極楽とも言えるし、それほど疲れていたとも言える。予定の朝食を作ることは割愛し、簡便な朝食を済ませる。そして、先週も懇ろに掃除した小屋とトイレをもう一度念には念を入れてきれいにする。もう趣味の世界に入っている。これまでこの小屋を大切にしてくれ、もうこの小屋に足を運ばなくなった諸先輩への思いもある。


この小屋で初めてのヤマトリカブト

 前穂高岳も北岳も止め雨が降っても酉谷山へ、と来たが、天気は上々ではないか。しかし、それはこの標高のことだから、高層には湿った空気が流れていて・・・、と自分を慰めながら小屋を後にし出発する。(下山中の一石神社では降られた。)昨日の道を戻るだけだからと、のんびりしてしまい、出発は午前8時を大きく過ぎてしまった。


スズタケが煩い

 小川谷に延びるたくさんの尾根の眺めを見納めて、長沢背稜をたどりタワ尾根分岐に向かう。適度に湿った登山道を歩くのが心地よく歩きやすい。考えることも何もなく、ただ長沢背稜を歩くだけ。ヤマトリカブトが出迎えてくれると、すぐタワ尾根の分岐に出合う。タワ尾根を下ると、窪地にビニール傘が放置されているのは何度も目にしていた。しかし、その都度、破れて汚れた安直なビニール傘をザックに括り付ける気にはなれず無視していたが、今日は傘が連れて行ってと強く言っている。


好ましい朝の長沢背稜

 破れたビニール傘のお供で、明瞭に踏み跡ができて間違えようのない道を辿り、ウトウノ頭に登り着く。ウトウノ頭から桧林を抜け、無残に鉈で切り落とされた馬酔木の中を通り、篶坂ノ丸に向かって下りる。ちらほらと登ってくる人とすれ違うようになるが、話を交わす人たちは「酉谷山(避難小屋に泊まるの)が憧れ」などと希望を話す。


嘉右衛門尾根(雲取山方向から)は要注意

 引き続き淡々とタワ尾根を下る。下るにつれて気温は上がり、噴き出す汗もかなりのものになる。夏の奥多摩は暑さがきついと敬遠されるゆえんであり、その暑さを身をもって実感する。ベンチから一石神社に下りると、次は雨。濡れながら駐車場に辿り着く。


小屋の水場

 登りの所要時間はあれやこれやと途中で時間を喰って5時間15分だった。今日の自分なら4時間と少しでと幻想したのは間違いだった。一方、下りは3時間30分と、いいペースだった。それもこれも温泉に入りたい一心だったからでしかない。そういうわけで奥多摩の街のもえぎの湯で汗を流し、湯船に存分に浸かる。

 
ツキノワグマの棲家でもあるタワ尾根

 帰路はいつもの土曜日の午後の大渋滞。交通法規遵守、安全第一。奥多摩街道のバイカーには道を譲り、流れに乗って新青梅街道を走る。今回もいい山歩きだったなあぁと、車のガソリンを満タンにする。


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