[HOME] [2日目]


天気予報が悪すぎたので 酉谷山避難小屋
2014/12/12〜13


2日目の朝の酉谷山避難小屋


 12月12日(金)

 どこの山にいこうかとあれこれ考えていたが、前日(11日)の天気予報からは高所の登山はあり得ない。前線が2本通過中である。そうなれば行くところはいつもの酉谷山避難小屋しかない。予報には傘マークも出ているので、登り始めは雨、標高を上げると雪になるだろう。それでもいい。いやそれが却っていい。こんな予報の日に酉谷山避難小屋に泊まる人はいないだろうから、静かに過ごすことができる。


長沢背稜を進む

 酒瓶と肴をザックに忍ばせ、東日原からバスに乗って日原鍾乳洞終点まで行く。一石神社境内で入念にストレッチを行い、社務所横からの急斜面に取り付く。夏山と同じ服装なのにたっぷり汗をかく。どうにかベンチまでたどり着いて一呼吸し、冷えないうちに支尾根を登って一石山へ向かう。ミズナラの巨樹に出合ってタワ尾根の本筋を歩く。動いているうちはどうにかいいが、休憩のために少しでも止まると寒さが身に浸みる。そんなときはすぐさま厚めのフリースを羽織って、動くときにザックに収める。

 長沢背稜

 金袋山を通り越して、篶坂ノ丸で、ウトウノ頭でほんの少しの休憩をし、ウトウノ頭からの急傾斜を下って大京ノクビレに着く。稜線の北東方向、酉谷は秩父側から雲が流れ込んでいる。雲取山方向も黒い雲に覆われている。雨や雪には見舞われてはいないものの、寒い。モノレール軌道に出合い、長沢背稜との合流点へと急ぐ。ザックのショルダーベルトには汗がびっしりと浸み込んでいる。急げ、急げ!


水は、水場大切に


 長沢背稜に出ると木々の梢に霧氷が着いている。北西からの風が冷たい。一心不乱に長沢背稜を進むとカラマツ林の中に入った。ということは酉谷山避難小屋はもうすぐである。小屋の分岐標識からの下り道に(当然のように)新しい足跡はない。小屋の水場は健在だった。しかし、修復は応急的なものだったので、きちんと元の姿に戻してやらないと、細い流れが途絶えずに冬を越すことは難しいだろう。そんなわけで、汗で濡れた衣類を着替え、ダウンのインナー上下を着込み完全装備で水場が越冬できるように手当てする。いや〜、雪も降って来たし寒かった。でも宿題を片付けたようでよかった!


命の水

 その後は小屋に戻って静かな宴会モードにとスゥイッチを入れ替える。。寒い小屋の中での冷え冷えの日本酒もなかなかいい。今日は「栃茜」で一杯、二杯、三杯・・・。酒後はおいしいご飯をいただいて就寝タイム。今の時期のこの小屋にはオーバースペックのイスカ エア 630EX(-15℃ まで対応)に潜ると、極めて快適である。これまで何度も歩いたタワ尾根は、今回は一番短い時間(4時間30分)で登り切った。褒めてあげよう、自分を。


[HOME] [2日目]