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西丹沢/犬越路避難小屋から大室山
2013/12/21〜23


大室山に登る途中で 富士山


 12月22日(日) 2日目  

 暖かな小屋の一夜であった。酒杯を重ねたこともあって深い眠りに就いた。小屋のまどから素晴らしい星空を眺めている夢を長々と見てしまった。本当にきれいな星座群であった。現実に気付くと、もう5時を過ぎていて夜が明けかかっている。今日は夏場で7時間を要する長丁場だ。たっぷりとバターを使ったスタミナごはんをいただく。行動用にと山専ボトルにココアを溶かして入れる。


大室山分岐

  単独氏はゆっくりと起き出してきた。氏に別れを告げ、小屋裏からの大室山への急登に取り付く。夏道なら1時間40分のコースを2時間かかって頂上分岐に至る。分岐から加入道山方向への斜面に足跡が伸びているが、途中で戻ってきていて、その先にトレースはない。膝頭まですっぱりと埋まってしまう新雪を漕いで道を付ける。

大室山から下る

 道は下っているからまだエネルギーの消費は少ないようだ。スタミナの減衰などは感じることがない。却って、雪と遊んだ子供のころのような気分になって先頭を行く。吹き溜まりはところによって股下近くまで雪が積もっている。こんなところで人に会うとは思わなかった。下から男性が登ってくる。「破風口」付近で急斜面を慎重にトラバースしなければならないので、そこは十分に注意して渡ってくださいとアドバイスを受ける。


加入道山避難小屋

 その破風口のトラバースでは、氏が丁寧に慎重に足場を作って渡り終えた痕跡が残っていた。その足場を借りて無事トラバースをクリアする。足を滑らすとしばらく樹木などの手掛かりのない雪に覆われた急斜面を滑り落ちることになる。破風口からいったん急斜面を登り切ると、2つか3つのピークを上り下りし、「加入道避難小屋まで300m」の標識に出合う。あと300mと言いながら、結構な時間を要した気がした。疲れが出てきたのだった。


白石峠へと下る

 稜線の登山道から少し下りたところに建つ加入道山避難小屋に立ち寄って、ザックを下ろし一息つく。このときにはすでに衆議一決し、当初予定の畔ヶ丸までは足を伸ばさず、エスケープルートとして用意してあった白石峠〜用木沢出合のルートで下りることにしていた。このルートで下りると夏道2時間程度のコースタイムではあるが、雪でコンデションが悪いので余分に時間がかかるだろうが、畔ヶ丸までの稜線に降り積もったであろう雪のことを考えると、最善の策である。


熊笹ノ峰?

 白石峠から標高を下げるごとに雪は少なくなり、白石ノ滝ではほとんど雪を見なくなった。それまでの雪はあっても歩きやすい稜線とは違って、急な斜面にジグを切った岩交じりの滑りやすい道を我慢に我慢を重ねて下りる。ただでさえ足の指が当たる冬用の登山靴のつま先に体重が移動し、痛みを感じる。用木沢出合で林道に出てホッとし、あとは西丹沢自然教室までの道すがら次の山に話の花を咲かせる。


檜洞丸 左奥に蛭ヶ岳?

 途中、中川温泉で湯船に浸かり体を温める。スマホで高速の渋滞情報を見ると、順調に車を走らせることができるようだ。そんな期待は高速に乗った途端反故にされ、事故渋滞を抜ける数キロに2時間を要するとなっている。秦野中井SAに入って駐車スペースを得ようにも、SAから本線に出る車が出るに出れなく、身動きが取れない。急がば回れではないが2時間ほど我慢すれば道は開けるだろうと休憩スタイルに持ち込んで、2日間の山を思い起こしながらまどろんだ。


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