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天祖山から酉谷山 紅葉の小川谷渓谷
2007/11/14〜15

2004年冬の酉谷山避難小屋の宿泊記録
2010年冬の酉谷山避難小屋の宿泊記録


酉谷避難小屋のまどから (4倍ズーム)


 11月15日 

 75歳のBさんは、夜が明けるとともに雲取山に向かって行った。髭もきちんとシェーバーで剃り、アフターシェーブローションなども持っていた。山でもジェントルマンはきちんとオシャレに務めている。少しは真似をしないと・・・・。
 夜が明けると避難小屋の窓から富士山が見える。
夜明けの外気温はプラス3度だが、朝日を一杯に浴びた小屋の中の温度は暖かい。


酉谷避難小屋 (養生のためのブルーシートが斜面に長く掛けられている)

 今日は午前中に下山し早いバスで帰ろうかなと話すと、Aさんは、「滅多にない快晴だからゆっくり歩いて帰りなさいよ。私は日が暮れてからバスに乗って、それまではたくさん歩いて行こうと思う。山を歩いた後は、一週間は気分が爽快なんだ。」という。そのような話をしているうちに、予定していたバスには乗ることができない時間となった。「七跳(ななはね)尾根を下ってみなさいよ。特に小川谷の紅葉は素晴らしいよ。」と教えられたので、ゆっくり食事をしてから出立する。 


皇太子殿下は七跳尾根を下った

 酉谷山から七跳山までのアップダウンの少ない尾根道をゆっくり、ゆっくりと歩く。富士山が見える周回路だ。予定より2時間遅く下山するので時間があるから、七跳の分岐でしっかり休む。分岐からは急斜面に建てられている酉谷避難小屋がよく見える。


七跳分岐から酉谷避難小屋を見る


倒木の根元のフジアザミ

 七跳山の分岐から七跳尾根を下る。倒木が多いがどれも処理されて登山道から除かれている。登山道には落ち葉が敷き詰められていて、心地よい歩きが楽しめる。尾根から550mを一気に下ると小川谷林道のゲートに出る。オフロードバイクのライダーが会釈をし、軽やかな排気音を立てて通り過ぎて行く。鍾乳洞のバス停に着くと、まだバスの時間に1時間もある。御休処「見晴亭」で蕎麦を食べ、誘われて火鉢で温まりながら「手作り ねんねんぼう草もち」を食べながら、四方山話に花を咲かせているうちにバスの時間となった。
 
※「ねんねんぼう」=オヤマボクチという植物。キク科ヤマボクチ属とのこと。

 


小川谷林道

 皇太子殿下は、9月の鳳凰三山登山を風邪で中止され、10月22日、七ッ石山から雲取山に登り、翌日、芋ノ木ドッケ〜長沢山〜水松山〜酉谷山〜七跳山分岐を縦走後、小川谷林道に下山されている。長沢背稜の崩壊した所の登山道が丁寧に修復され、七跳尾根の倒木もきれいに払われていた。それにしても、2日目の雲取山から小川谷林道までの所要時間は8時間近くあるにもかかわらず、このロングコースを選ばれたということは、体力もさることながら、本当の山好きとお見受けした。


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