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槍ヶ岳~大キレット~涸沢岳~奥穂高岳~
ジャンダルム~西穂高岳/テント泊縦走

2012/ 8/23~25

※ 2016/ 8/ 7~9の日程で、前穂高岳~奥穂高岳~ジャンダルム~西穂高岳と歩いてきた。2012年の奥穂高岳~ジャンダルム~西穂高岳の所要時間は11時間であったが、2016年は同じテント泊装備で7時間で走破することができた。時間短縮の要因は、前回のジャンダルムのルートをほぼ覚えていたことにあると考える。ただ、2回ほどルートが分からなくなったが、立ち止まって前後左右を確かめるとすぐ曲がるべきところ、下りるべきところが分かった。(2016/ 8/17 追記)


3日目の1) 2012/ 8/25
【穂高岳山荘~奥穂高岳~馬の背~ジャンダルム】


奥穂高岳山荘のテント場から

 テントは湿気を含んでいるが、換気口から見る空には星が光っている。今日の午前中もいい景色が見られそうだ。スタミナを確保するためにたくさん食べる。ふすまパン、チーズ、納豆、卵+ワカメスープ、焼きシャケ、トマト、コーヒー。

 

 テントの撤収を始めながら御来光を待つ。荘厳な朝が始まる。頬に一筋流れる。思わず合掌。すでに奥穂高岳には多くの人が取付いている。


奥穂高岳山荘と奥穂高岳

 1日目に同道した男性の知り合いが、滑落した人の巻き添えになって死亡したというので、これから先は渋滞に合わないようにしたり、落石や滑落があったときに退避できるよう調整しながら歩くことを考える。そのため、奥穂高の登り始めは渋滞がやや解消した午前6時近くとなる。


奥穂高岳へ至る途中で


奥穂高岳頂上(左手)手前から吊尾根~前穂高岳

 奥穂高岳への岩場は、上部にいる人の落石に要注意だが、それ以外は順調に進む。37分で頂上に着く。頂上では嬉しさのあまりはしゃぎ回る者が年齢に関わらず多く、山の雰囲気を損なっているので直ちに離れたいが、360度の好展望が惜しく少し滞在。


ジャンダルム

 ジャンダルム方向を見ると、ジャンダルムのてっぺんに7~8人ほど立っている。馬の背を越えたところに単独行者、馬の背に取り付こうとする4人のパーティが見える。この4人パーティのうち一人は女性のようである。


ジャンダルムと焼岳(左奥)

 馬の背を4人が通過する。まだジャンダルムに向かうための心と体のウォーミングアップが十分ではない。よって、馬の背だけは四つん這い気味にならざるを得なかった。全員が渡り切るころを見計らって馬の背のコブに立つ(すがる)。

  
馬の背を振り返る とんでもないところに○印が付いている

 ↑にウマノセの字、上部の岩に○印、ここを下りてきた。この道中の危険度上位3つのうちの一つに間違いない。


核心部(下部から直登後上部でトラバースする)

 馬の背をやってほっとすると目の前にジャンダルムがその姿をはっきりと見せる。


ジャンダルムへ直登途中、今下りてきたところを振り返って見る

 先行く4人が完全に鞍部から離れたことを確認し、馬の背から急降下する。石ころ一つ落としても重大事に至る。ここに鎖やボルトの類は一切ない。


コルに咲いていたヨツバシオガマ(撮影危険地帯)

 4人はロバの耳に取り付いている。その間一休みする。するとコルの崖の先にヨツバシオガマが群生している。さあ、この先からも厳しい登りが待っている。ここは、2009年に田部井順子さんとNHKの内多勝康アナウンサーが番組の収録で登った際、田部井さんの足がスタンスが広すぎて上がらなかったところだ。先に登った4人パーティの女性も同じように足場に困っている。(この方たちの好山病日記


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