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アツモリソウ 5〜6株目

2009/ 6/13のアツモリソウ群落地の様子

お断り! アツモリソウは絶滅を危惧される稀少種です。よって、植生の保護の観点から、その場所の特定ができるような記述をすることは許されることではないものとして、このページの取り扱いをしておりますので、ご了承下さい。



手前5株目、奥6株目のアツモリソウ (2009/0616)


5株目のアツモリソウ (2009/06/16)


 6月29日(月曜日) 


5株目(手前)、(奥は6株目で葉と茎のみ)

 昨晩は強い雨が屋根を叩きつけた。多少の雨でも山道を歩いて花の様子を見てみたい。もしかして新たな出会いがあるかもしれない。未明、起きてみると空は明るい。もうその場所には朝陽が降り注いでいるだろう。林道には昨晩の風雨で折れた木の枝が散乱している。

 山道に入ると、たくさんの野鳥がさえずっている。下草が山道を覆いかけている。やわらかい日差しを浴び、そよ風に吹かれて歩く。思わずKIROROの歌を口ずさむ。

              ♪ほら、足元を見てごらん、これがあなたの歩む道♪
              ♪ほら、前を見てごらん、あれがあなたの未来 ♪ 

 今日の目的は「新たなアツモリソウとの出会い」である。夏草が伸びないうちに見つけないと来年までは会うことができない。左右を見て、前方を見て慎重に歩く。まるでKIROROの歌詞のように・・・。
 ふと立ち止まって周囲を見回すと、草の中にギボウシと違う少し毛羽立った柔らかい感じの葉があった。花ガラも付いたアツモリソウだ。2株が寄り添っている。

   
   アツモリソウ                                  ギボウシ

 この場所は何回も通ったところだ。いままで気付かないで通り過ぎていたのだった。固定概念にとらわれすぎていた。なんだ、こういうことだったのかと納得して前に進む。山はちょうど初夏の花から盛夏の花に交代する端境期にある。咲いている花と言えば、ヤマオダマキ、ノアザミにアヤメぐらいのものだ。楽しみにしていた樹林下のラン科の白い花は食害にあったようだ。3株とも花だけが食いちぎられている。 


4株目の今

 これまで行かなかったところまで足を延ばしてみた。何か所かいい雰囲気の場所があったが、いかんせん草が生い茂ってきていて、それらしき葉を見分けることが困難だ。ノアザミやヤマオダマキなどを写しながら歩く。歩き初めてもう4時間近くが経とうとしている。今日は新たな出会いもあったし、いい雰囲気の場所も確認できた。もう今年はこれでいいか。折り返してもと来た道をたどる。  


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