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物好きが登る登山道のない北の山 幾春別岳 (2013)
(2013/ 6/16)


幾春別岳


 6月16日(日) なぜ幾春別岳に登るのか 

 北から富良野西岳、布部岳、中天狗、そして崕山、続けて礼振峰、さらに幾春別岳・・・。いずれも登って見たい北の山である。このうち崕山はモニター登山で2011年に登ってみたが、百花繚乱のすごい山だった。これら登って見たい山のうち、崕山と礼振峰が石灰岩質の山で、富良野西岳は花崗岩と蛇紋岩で形成され花が期待されるが、そのほかは特異な花とは因果関係のないであろう地質で、特に幾春別岳は海成砂岩泥岩互層と言って約1億年年前〜8600万年前に海で形成された砂岩と泥岩が繰り返す地層であるから、本来なら登る価値なしと判断すべきところ、そんな山にロマンを感じ2年前から計画を練っていたのだった。

 それは、幾春別岳に一かけらの夢を見出したからである。それが夢なのか幻なのか、行ってこの目で確かめないで、中途半端な気持ちでいるより登ってすっきりしたかったのであり、それは俗に言う「助兵衛根性」からだった。いずれにしても地形図を買い求め、数少ないネット情報を眺めつつ、そして森林管理署に幾度となく電話を入れ決行の日を待った。この山は、幾春別川左股沢ルートが昔あったが、ヒグマの頻繁なる出没もあって廃ルートと化し、今は奥芦別林道に入って沢を遡行するルートが採られている。(※ ヒグマを過度に恐れると、北海道の山はどこにも登れまいし、樹林下の花も見られまい。)


幾春別岳ルート図 (1)

 その奥芦別林道であるが、2012年の時点では、崕山の登山口に通じる惣芦別林道から分かれたすぐのゲートから2km先で崩壊があり、土嚢が積まれ通行止めとされていたことから、その当時でも、先入渓地点までの14kmは歩かなければならなかった。その上で沢を往復6時間、そして車までふたたび14kmという途方もない距離を駐車場所まで歩いて戻るということになると、トータル14時間を要することになる。

 しかし、我が登山人生において気力、体力、筋力、そして金力にも限りがある。2013年中に実行しなければ、この意欲を持続できるかも分からない。そんなわけで、空知森林管理署に連絡し林道の様子について尋ねると、2012年より状況が悪く、ゲートのすぐ先で崩壊があり通行止めとなっていること、その先で沢が溢れ林道が崩壊していること、(崩壊か所以外の)林道の路盤自体はしっかりしていること、入林許可自体は申請があれば出すということが知らされる。(※ 林道崩壊か所の復旧工事は、2013年5月24日に一般入札公告がなされ、その「仕様書等1」21ページを見ると林道位置図及び崩壊か所が分かる。


幾春別岳ルート図 (2)

 2013年5月18日付け、空知森林管理署長あて入林申請書を送付し、5月21付け入林承認証とともに鍵が同封されて送られてくる。入林申請書にはダイヤル錠の番号も記載されていて、錠の種類が変更されていた時に用いる。(登山期間中に読んだ道新には、ダイヤル錠の番号は伝播していて、さらに悪質なのはゲートを破壊して強行突破する者が多いそうである。北の民も落ちたものだ。) 

 出発前の最終確認で、林道は崩壊したままではあるが、崩壊か所以外の林道の路面はしっかりしているとのことであったので、レンタサイクルを貸し出すところをチェックする。レンタサイクル札幌」(札幌市中央区北2条東2丁目1-34 けいほくビレッジ105)が折り畳みの自転車を取り扱っていること、料金が低廉であること、乗り捨てができることが分かった。これは便利で、使い勝手がいい。4泊5日借りて料金は2,200円なり。乗り捨ての場合の宅急便料金は1,500円で、輪行袋も無料で貸してくれる。(なお、レンタサイクル札幌のホームページは2015/4/10現在、リンク切れとなっているが、こちらで概要が確認できる。)。 


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