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カムイビランジを探しに!
エサオマントッタベツ岳〜カムイエクウチカウシ山縦走

2008//29〜8/1

2007/7/17〜21のエサオマントッタベツ岳〜カムイエクウチカウシ山縦走の記録はこちら! 

                    この縦走区間のテント場の様子はこちら!             


 縦走の概要 


 2007年に引き続き、日高山脈エサオマントッタベツ岳からコイカクシュサツナイ岳までの、4泊5日の縦走を計画した。この山域の特徴(魅力)といえば、北東カールまでの長い沢歩き、スパッと切れ立った稜線、カールや稜線を彩る無垢の高山植物、尽きることのないハイマツ漕ぎ、そして登山者より出会うことの多いヒグマの存在ではなかろうか。 

 昨年の縦走の経験を元に、開花したてのカムビランジが見られるであろうと思われる時期に、飲料水、食料、その他携行物品の選択を徹底し、ザックの中身の軽量化を図り、4泊5日の長丁場を乗り切ろうと計画した。そのほか、安全対策は十全にし、ヘッドランプは2つ、携帯もFOMAとMOVA、そしてすべての機器の電池は新品にし、さらに予備電池を持参した。最も注意すべきは、降雨時の沢の増水である。沢は一気に増水する。2005年の夏、ペテガリ岳からコイカクシュサツナイ岳を縦走した際、コイカクシュサツナイ岳で流された悪夢を思い出させる。自分としては、日高では、ヒグマより沢での増水が最大のリスクと認識し、計画、行動している。 

 縦走は、晴天が3日続いたが、4日目、5日目に天気が崩れるとの予報と、4日目未明からの雷鳴、降雨で中止することとし、降雨の中、カムイエクウチカウシ山から下山することとなった。目的のカムイビランジの開花には、まだ早く、8月10日前後がベストのようだったように思われる。 



北東カールを間近に控えた源頭から札内JPを臨む


 1日目 (7月29日・曇りのち晴れ) 

 搭乗の朝一番のJAL便は、1時間近い遅れで「とかち帯広空港」に着いた。迎えの中札内ハイヤー(0155−67−2053)に乗って中札内市街に入り、森田商店でガスカートリッジを購入する。そのまま戸蔦別林道に入り、6号えん堤のゲートで下車。このゲートは昨年はなく、エサオマントッタベツ川に沿って土場までは入れた。ゲートで身支度を整える。昨年より1時間遅れの午前11時55分、沢靴に履き替えてえん堤から入山ボックスが置かれているエサオマン林道分岐へと向かう。

 えん堤からこの分岐までの間、昨年は崩落か所は1か所で、何とか車が通行できたが、今年は2か所ほど崩落か所が増えている。一般車での通行はもう無理となったのだろう。分岐で一息ついて土場へと向かう。えん堤から土場までの間の所要時間は17分であり、結局、飛行機の遅延と合わせ1時間20分弱の歩行開始遅れとなった。


ヒダカアザミ

 土場から廃道となった林道跡を歩きほどなくして沢に下りる。ここから北東カールまでは、最後まで沢や河畔林内を歩き、あるいは高巻きすることとなる。ガケノ沢の出合を見ると最近ここでテントが張られた様子が窺える。今回HYMLで林道情報を求めたところ、適切な回答をいただいたパッポ隊長らのパーティの幕営地跡と思われる。入山から約3時間後の午後2時40分、823mの少し先に着くが、今夜の幕営地である北東カールまでは、標高差にしてあと700mもある。これから沢をあと標高差700m、あと4時間も・・・・・。

 もう午後4時だというのに、ようやく997mの出合に届いたばかりだ。巨石を乗り越えながら長い滑滝の下部に着く。今年は雪渓は残っていない。トカチフウロやヨツバシオガマ、ヒダカアザミの群落に見送られながら滑滝の左岸を登る。この滑滝は2〜300m続くが、慎重に登れば難しいところはない。約30分後の午後6時20分、ようやく北東カールを望むことができるお花畑に着く。カールの雪渓はほとんど残っておらず、ヒグマの気配もないが、先行者もいない。静寂のカールから振り返れば、雲海がすっかり十勝平野を覆っている。気温は12度。明日の札内岳JPへの登路を確認する。これを怠って明朝、ガスにでも巻かれればやっかいだ。午後8時には爆睡!


[2日目]

場    所所要時間
6号えん堤11:55
12:17土場12:1727分
13:00ガケノ沢13:0543分
14:17823m手前14:1772分
15:55997m16:0098分
16:401120m16:5540分
17:171245m17:1722分
18:20北東カール63分
総歩行時間6時間05分