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大血川〜酉谷山避難小屋(往復)
2014/ 6/26〜27



酉谷山避難小屋とヒメジョオン


 6月27日(土) 2日目  

 今回の酉谷山避難小屋は、Oさんを迎えての南アルプス縦走のためのプレ登山のはずだった。縦走中に雨に降られることは当たり前のこととして受け止めなければならない。そのため、予報は悪くとも大血川から登って見るとことにしたのだった。その南アルプスの縦走はテント泊を予定していた。テント泊はそれ相当の共同装備や食料の分担も必要である。今回は1泊の小屋泊まりであるので装備はそれほど必要はないが、登山中のサプリ、小屋で過ごす時間のアメニティはあれこれも考えて準備してきた。なにもかにもおんぶにだっこというわけにはいかない。


小屋前のウツギ

 2日目の今日は、昨日のルートを辿って大血川に戻るだけである。時間的にも4時間も必要ないので、小屋&トイレを懇ろに掃除する。このごろは、捨て置かれたごみもほとんどなく、小屋内もトイレもこの小屋を使う人の良識がストレートに反映し綺麗に保たれている。そんなことは当たり前のこといえば当たり前だが、ややもするとなにかあればすぐ「行政が」とか「国が」などと高みの見物を決め込み、他人任せにする風潮が見られる中、この小屋の主人公は「私」だという心意気がいつも感じられる。


雨にぬれる酉谷山避難小屋

 さてと、自分たちの逗留で静寂さを破った小屋もさっぱりしたので、小雨の中、酉谷山〜小黒を経て大血川へと向かう。小黒界隈は遭難騒ぎが少なくない。そんなことを反映してか、ビニール紐を木々に汚く巻き付けられていることが多い。すでにそこにテープが巻かれているのに屋上屋を重ねて付けられている荷造り用の安っぽいテープは、その人のが登る山に対する価値(値段)を表しているように思う。この素晴らしい山が「100均」の荷造り紐程度の価値なんだ・・・。


小屋の前の風景

 今回の酉谷山登山の登山自体はいつものとおりのいいものであった。しかし、この程度の登山を「がっつり系」と受け止める人もいることを知って、だから山の頂上というのは曽野綾子先生が言うように、それぞれの人生同様、頂上のありかは一様ではないということがよく分かった2日間であった。(老少年のブログ「それぞれの山頂物語」はその先生の著書から拝借しています。)


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