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間もなく新緑のタワ尾根を下る
2015/ 4/10〜11


酉谷山避難小屋


 4月11日(土)

 早い時間に入眠、すっかり熟睡してしまった。お隣さんはもう目が覚めているようだったが、もうひとつお隣の人は周りの景色が見えるようになっても目を覚ます様子はなかった。汲み置きの水を沸かし、小川珈琲のドリップコーヒーを淹れる。朝食を済ませると、することと言えばもう何もない。お二人が出て行かれたのでぶらぶら8時過ぎまであれこれとのんびりやって小屋を出る。


長沢背稜から酉谷山避難小屋

 すっかり上った陽ざしをたっぷり浴びた長沢背稜を歩いていると、先方から単独の人と会う。八丁橋を起点に天祖山を回って来たとのことで聞くと、朝5時に出発したとのことだった。年齢的には1歳年上だがここまで4時間30分ほど。登山を再開して1年、驚異的な早さだ。真似のできょうもない。


 バイカオウレン

 長沢背稜からタワ尾根に入り、大好きな自然林の中を下る。小屋で過ごすのもこのような環境の中を歩くのも本当に贅沢な時間だ。先の見えないような長い勤めを終え振り返ってみると、あっという間の時間だったような気がする。多くの趣味でそれぞれの年代を過ごしてきた。一つの趣味としては登山は一番長く続いて17年、まだまだ(あの山この山のことを)何も知らない。すれ違った単独行の人はテントを買おうか逡巡しているという。「今すぐにでも山の店に行ってテントを買ったらどうですか。迷っている時間がもったいないですよ。」と急がせた。そう言った当人はこの1年で、アライのエアライズ3、エアライズ2、エアライズ1を立て続けに買ってしまった。エアライズ2とファイントラックのツエルトUロングがあるというのに。2014年中のテント泊は17泊であった。そのほとんどが北アルプス、南アルプス、北海道であった。


タワ尾根

 金袋山と篶坂ノ丸の間の登りで年配の男性をすれ違う。いつの間にか下りてきて横を過ぎて行く。そのスピードは半端のない速さで、あっという間に姿が見えなくなった。次は日帰り装備の男性2人(たぶんこの方)、そして単独の男性というように、普段はあまり人と出会わないのに今日は珍しい。


一石山のミツバツツジ

 ミズナラの巨樹から下りていくと大きなザックを背負った3人が玉のような汗を流しながら登ってくる。「今日は酉谷山ですか。」と聞くと、「ウトウノ頭あたりまでで終わりです。」とのことだった。夏山に向け、そのうちに辛い重さの荷物を背負って歩く必要も出てくるだろう。しかし、今回はすっかりあちこちの筋肉がやられてしまった。まずは休養が先だ。


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