ツクモグサも露天風呂も 本沢温泉から登る横岳
2008/ 6/ 7〜8
■ 6月8日 (2日目) ■
本沢入口付近の林床のベニバナイチヤクソウ
人生
あまりの早い時間からの熟睡のため、午前3時に目がすっかり覚めてしまった。ヘッドランプを点けて露天風呂に行きたいが、小屋の人から露天風呂は日没後以降は使ってはならないとのお達しを受けていたことから、日の出前も同様にいけないのだろうと、空が白むのを待った。
午前4時半、ヘッドランプもいらない明るさになったので露天風呂に行くと、もうそこにはビールを傍に置いて入浴している御仁がいる。硫黄岳は厚い雲に覆われて見えない。寡黙な御仁と微妙な空間を置いて乳濁色の素晴らしい温泉に無心に浸かる。
御仁は厳しい顔で「う〜。」とか「ふ〜。」とか呻いている。人生、辛いのかもしれないが、それは誰とて同じ。山に、野の花に、温泉に心と体を開放しにきたこちらとしては、あまりの深刻さに、勘弁してほしいものだなと思わずにいられなかった。そのうち、雨が落ちてきた。脱ぎ捨てた衣服にフリースのアウターをかけて濡れないようにし、入浴を続ける。
オヤマノエンドウと阿弥陀岳
いつまでも、いつまでも入っていたい心地よさだが、雨脚が強くなってくる。もうここらが潮時と、野営場にとって返す。もう家族連れのテント以外は畳まれていて、高校生の一団は天狗岳から麦草峠を目指して登山道を登っていく。簡便な朝食のあと、雨の中テントを畳む。これも修行の一つ、日高の山の暴風時の撤収のことを考えたら、風もないしよしとしなければならない。雨の中を本沢入口へ向け下山する。富士見平ではもうすっかり雨も止んで、うす曇りとなってきた。
お花畑
昨日見たベニバナイチヤクソウは、群落と言える様子ではなかった。こんなはずではないはず、と思いつつ眺めると、あるところにはあるものだ。どうして昨日は見落としてしまったのだろうか。スズランやチゴユリも仲間に加わってお花畑?を形成している。クリンソウの花が咲くとき、シャクナゲの花が咲くときにまた来てみたい。
本沢温泉
1日目 | 2日目 | ||
本沢入口駐車場 | 0800 | 本沢小屋 | 0600 |
富士見平 | 0850 | 本沢入口駐車場 | 0740 |
本沢小屋 | 1000 | ||
夏沢小屋 | 1118 | ||
硫黄岳 | 1200 | ||
奥の院 | 1300 | ||
三叉峰 | 1315 | ||
硫黄岳 | 1440 | ||
本沢小屋 | 1600 |