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遂に発見?ベニバナヤマシャクヤク

 このような意味深なタイトルのいかにもベニバナヤマシャクヤクを見つけたかのような書きぶりで、これまでこの記事を読んで下さった皆様には、消化不良な思いをされたことと思います。
 ヤマシャクヤクを探し歩いて10年余、2015年5月29日、ようやくベニバナヤマシャクヤクに出逢うことができました。
 なお、このページの主題である2010年に見つけた株は、その後何度通っても見当たりませんので、それがベニバナヤマシャクヤクだったのかどうか分かりませんが、今回、同じ山域にベニバナヤマシャクヤクが実際にあったとこから、それもベニバナヤマシャクヤクだったのでしょう。


初めて出逢ったベニバナヤマシャクヤク探訪の記録

□ 遂にベニヤマシャクヤクに出逢う     (2015)
 これはベニバナヤマシャクヤク・・?(2013)



2015/ 5/29


2015/ 5/29


 2010年 5月 

ベニバナヤマシャクヤクの自生地としてチェックした場所が2か所ある。
しかし、容易に場所が特定できる1か所目には興味が湧かない。

残る1か所は高速を飛ばし山奥に入り、
車を置いてさらに崩壊した林道を歩くこと6時間以上、
それから尾根に取り付き幕営地を確保し・・・。
・・・という場所らしい。

その上、その山域のどこにあるかは行って探して見なければ分からない。
今、休みと体力に余裕がない。


雨上がりの朝


そうだ、あの山をもっと丁寧に探そう。
そう、「とっておきの山」を・・・。
そいうことでいつものように、いそいそと「とっておきの山」に入る。


朝陽を浴びて


山道からはずれ、胸突きのガレた沢を登る。
崩壊著しい沢なので足場を作り、
作業用のゴム引き手袋をはめて岩や石をしっかりつかんで登る。

しばらく登ると、ポッと緩斜面に出る。
それでもバランスを崩すとズルズルと滑り落ちる。


親株が上流にあって子株は下流に・・・


そこは森の中にある開けた広場とでも形容できる明るい広場、
というより、木々がなぎ倒されるような崩壊が止まり、
その後に植生に変化のあったところと思われる。


自生地の風景


天気もまあまあなので、この場所のヤマシャクヤクの数をすべて把握しようと、
グループごと数えながら斜面を登る。
最初のところは親株6、子苗9
次は親株5、子株3
・・・などと数えていく。


岩場に近いところにも

ここは比較的多いな〜、
親株18、子株7
これで96株となった。

鞘をもったヤマシャクヤクの画像もとって置くか。
それにしても親株が多いところだ。


「がく」と茎が紅い・・・


ちょっと右の岩の傍のヤマシャクを見ると、
この株はまだ蕾を持っている。
おかしいな、周りのヤマシャクヤクはもう種の鞘を持っているのに・・・。
このシャクヤクは「がく」も茎も赤みを帯びている。

確定的なことは言えないが、
これは
ベニバナヤマシャクヤクか。
(親株1に子株が4〜5ある。)

(参考)
ベニバナヤマシャクヤク→雌蕊5本。
冷温帯の落葉広葉樹林。ヤマシャクヤクと同様に石灰岩地を好む傾向がある。

ヤマシャクヤク→雌蕊3本。山地から低山の落葉広葉樹林。石灰岩地を好む傾向がある。
イッボンワラビ・ヤマシャクヤク・ルイヨウボタン・トチバニンジン・マネキグサは、
比較的湿った北斜面に生育する。

ケナシベニバナヤマシャクヤク→葉の裏面に毛がない。


私は白だ!

同日、他の場所で開花前のヤマシャクヤク1株を見つけたが、
この花の「がく」は緑そのものであった。

1週間ほど経ったらこの地に再び行ってみたい。
ベニバナヤマシャクヤクであることを確認するために。


迷える子羊たち・・・

 ベニバナヤマシャクヤクを探すために、麓から沢沿いに標高を上げてみた。
沢から少し離れた開けた明るいザレ場に出ると、
樹林下でもない、樹林に囲まれたところでもない、
つまり通常はヤマシャクヤクはないと思われる場所だった。

そこに子株が9つあった。
小熊がいれば親熊がいるように、
ヤマシャクヤクの子苗があれば周囲に親株があるだろうと探したが、
親株は見当たらなかった。


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