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酉谷山避難小屋〜七跳山〜大ドッケ
2014/ 4/18〜19



大ドッケ


 4月19日(土) 2日目  

 単独氏は午前時ごろ?出立して行ったようだった。というのも氏が起きたことは分かっていたが、再び寝入ったからだ。これで3年?連続で酉谷山避難小屋でお会いしたことになる。ポリシーを持ち、自分のスタイルを持ち続けて歩いている、ようにお見受けする。


七跳山からの尾根で

 出発の準備をあらかた整えて、全員参加で小屋とトイレの掃除に取り掛かる。今回は板の間の雑巾がけもメニューに含まれていて、トイレもピッカピカにして出発する(一応の「酉谷山ルール」)。長沢背稜を一杯水避難小屋方向に向かうと、ほんの短い間ではあるが登山道が大量の雪で覆われている。雪にまだ覆われている七跳山北斜面から緩斜面を経て天目山林道を横切って大平山に出る。この間のアカヤシオツツジやシロヤシオツツジは蕾さえ膨らんではいない。


フクジュソウ

 大平山から先はたまに雪が見られるが、大ドッケへの下降点からは落ち葉の滑りやすい斜面をズルズルと下りる。まだ咲き残りのフクジュソウが多く残っていた。今年はフクジュソウの群落地を訪れる人は少なかったとみえる。しかし、昨年までの人出で禿山の様相を呈してきた残滓はしっかり残っている。


沢はまだまだ深い雪で覆われている

 とある県の山に自生のアツモリソウが咲いていた。そのアツモリソウを見付けたのは偶然ではない。もう絶滅して見ることはできないとされていた山である。神田の古本屋で昭和に出版された古びた高山植物の本を見つけて買った。往時の様子が書かれていた。その山のどの斜面にアツモリソウが群生していると・・・。そんな山だったのだからまったく完全に絶滅はしていないだろうと、往時を想像しながら一歩一歩進むとアツモリソウが目に飛び込んだ。全部で12株あった。(その時の様子) その夢のような出逢いは翌年はなかった。アツモリソウを盗掘しようとか何か悪さをしようとかの人の明確な意思がないまま、このアツモリソウたちはその「人」の無意識の手によって完璧にすべての株が消滅させられてしまった。無知(知らないということ)は恐ろしい。


静ちゃん

 フクジュソウはアツモリソウと違って、自生のものはもう200株ほどしかありませんというような植物ではない。しかし、グループで、ツアーで大挙して押しかけられ治癒も進まないうちにまた翌年もということでは、盗掘がなくても耐えられない。
 フクジュソウの里に別れを告げて、雪に埋もれた沢を下る。浦山大日堂から市営バスで秩父の街に出ることにしていたが、中途半端な時間になるので、携帯の電波が届くところでタクシーを呼ぶ。タクシーは秩父の街から来るとからとはいえのんびり歩いているわけにはいかない。急ぎ足で山を下りるとちょうどタクシーが迎えの場所に行こうとしているところで止めてもらうことができた。


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