[HOME] [ ] [ ] [ ] [ ] [ ] [5-3] 


二軒小屋ロッジで泊り下山へ 
(2015/ 9/19〜24)


 2015年 9月24日 (6日目) 
この日の行程 : 二軒小屋ロッジ08:00〜09:30椹島ロッジ〜11:30東海フォレスト夏期臨時駐車場


二軒小屋ロッジ

 登山口から二軒小屋ロッジに着いたが、チェックインは13:00からということで、小屋前の芝生の広場でそれまで待つことにする。小屋の前には自動販売機があり冷え冷えのビールを買う。一緒に下りてきた二人とベンチを共にする。お二人は午後の送迎便に乗り、今日中に帰宅するということなので一人でビールを、そして差し入れのウィスキーとつまみをいただく。ロッジの周辺環境は申し分なく、夏のバカンスを一人、南アルプスの奥深い場所で過ごしているような感じさえした。

 ロッジの部屋は2段ベットの4人部屋の一人泊だった。ザックを部屋に入れたら、ホールに下りて本棚の山の本を片っ端から読む。そのうちにストーブに薪が入れられ、赤々と燃やされる。風呂の準備ができましたとの呼び声で風呂に入る。6日ぶりの風呂なので、ねんごろに汚れを落として湯船に浸かる。おかしいもので、6日間も風呂に入っていないにも関わらず垢はあまり出なかった。これはウール(メリノウールの下着)の力か。


ウソッコ沢小屋 雨のためカメラはここまで

 夕食は松井シェフの本格的な食事を楽しむ。昼にビールを飲み過ぎたので?日本酒オンリーでいく。当日の宿泊者は6人のみ。静かに話をしながらの時間が過ぎていく。本当にこのロッジの雰囲気のいいこと。少し酔いが回ってきたので自分の部屋へ。すぐさまZZZ.

 二軒小屋ロッジの朝。ご夫婦のうちのご主人の歩き方がおかしい。大腿四頭筋がパンパンに張っているようだ。食事の前と終わってからの時間で、ストレッチ教室を開く。昨日は千枚岳から下りてきたというが、華奢な脚だった。奥様もなかなかの張り具合だったが、2回のストレッチではどうしようもなかった。お二人よりも20歳ほど年上の「老少年」はその2回のストレッチで、当面の疲れは消散した。というのも、登山中に疲れを覚えたり筋肉の張りを感じると、その都度(1日1〜2回)数分間、ストレッチを行うことにしている。

 チェックアウトを済ませると、送迎バスに乗り込む。運転手さんは1日目のバスの人と同じ、髭を蓄えたおじさんで、要所要所で説明(ガイド)をしてくれる。今日は、このバスを降りた後に、三伏峠小屋で出会ったトレラン青年を赤石温泉白樺荘で拾ってあげることになっている。山バスが昨日(23日)で終了していて脚がないというので、東名高速新静岡IC近くのバス停まで送ってあげると約束していた。東海フォレストのバスの中から青年と思われる人が走っているのが見える。

 駐車場から林道を戻って青年を探すが、姿はなかった。白樺荘に戻る途中同じようなザックを背負っている人が林道を歩いている。トレラン姿ではないが止まって声をかけると年配の女性だった。青年と同じようにどうやって静岡に出ようかということだった。その後すぐ青年に追いついて車に乗ってもらう。ともに白樺荘で温泉に入り食事をして地元のデマンドバスに乗るというが、白樺荘はたまたま今日は臨時休業だった。ならばということで静岡まで同乗してもらうことになって、結局静岡駅まで送った。車中和やかに話をしながら、また、お礼の言葉もあったものの、車を降りるとこの二人は、見送るでもなく振り返るでもなく、まるでタクシーを下りたように一心に駅に向かって行くのであった。自宅までのトータル9時間のドライブは、かつてない疲れに見舞われた。

 最後が締まらないことになったが、トータル6日間の縦走は、本当の「老」少年になった身にとっては、「まだまだやるじゃない」「まだまだやれるじゃない」という自信と充実感にあふれたものであった。一番つらかったのは初日の寝不足と帰宅までの9時間の運転であって、登山中も下山してからも肉体的な疲れは残さなかった。2015年の夏山はこれで終わった。北アルプス6日間縦走といい、ロングトレイルができるコースを作って歩くことはなかなかいいものだ。


[HOME] [ ] [ ] [ ] [ ] [ ] [5-3]